【記事65380】草津白根山は水蒸気噴火=御嶽山と同じ、気象庁発表−火山性微動・地震続く(時事通信2018年1月24日)
 
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草津白根山は水蒸気噴火=御嶽山と同じ、気象庁発表−火山性微動・地震続く

 草津白根山の本白根山(群馬県草津町など、標高2171メートル)で1人が死亡、11人が重軽傷を負った噴火について、気象庁は24日、水蒸気噴火の可能性が高いと発表した。マグマが直接噴出せず、マグマで熱せられた地下の水が水蒸気となって爆発的に噴出する現象で、2014年9月に長野・岐阜県境の御嶽山で多数の死傷者を出した噴火も水蒸気噴火だった。
 23日に採取した火山灰を産業技術総合研究所と防災科学技術研究所が分析した結果、水蒸気の爆発的噴出で破砕された古い岩石の微粒子が約8割を占めていた。気象庁の小久保一哉火山活動評価解析官は「今後、水蒸気噴火からマグマが関与する噴火に移行する可能性も否定できない」と話した。
 一方、東京工業大火山流体研究センターの野上健治教授は草津町役場で記者会見し、噴火直後に少なくとも2カ所から噴煙が上がったことをスキー客が撮影した映像で確認したと述べた。気象庁が発表した鏡池付近のほか、スキー場のリフト東側付近からも上がっていたという。野上教授は火口が複数あるとみているが、「正確な場所や数は不明」と話した。
 本白根山の地下で熱水や水蒸気などが動いて起きたとみられる火山性微動は、24日午前10時台と午後2時台に2回ずつ発生。ガスの移動や岩石の破壊で起きる火山性地震も起きており、噴火警戒レベル3(入山規制)が続いている。(2018/01/24-20:18)

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