【記事83690】箱根山、噴火警戒レベル2に引き上げ 60回超す火山性地震(毎日新聞2019年5月19日)
 
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箱根山、噴火警戒レベル2に引き上げ 60回超す火山性地震

 気象庁は19日未明、箱根山(神奈川県箱根町)の噴火警戒レベルをレベル1(活火山であることに留意)からレベル2(火口周辺規制)に引き上げた。箱根町は周辺の立ち入り規制も実施。レベル2は2015年以来で、同年6月は小規模な噴火もあり、一時レベル3の「入山規制」まで引き上げられた。
 18日は午前5時ごろから芦ノ湖西岸や駒ケ岳付近を震源とする火山性地震が増加。気象庁は想定火口域内で噴火に伴う大きな噴石に警戒するよう呼びかけている。火山性地震は17日はゼロだったが、18日には45回に増加。19日は午後3時までに48回観測している。
 地元の「箱根ロープウェイ」は19日朝、当面の間、全線運休すると発表。大涌谷への県道、ハイキングコースも通行止めとなった。
 東京都内から家族で訪れた会社員の男性(46)は「楽しみにしていたが、自然相手だから仕方がない」と話した。同県の黒岩祐治知事は、火口周辺警報の対象は広い箱根のごく一部とし「県や箱根町が発表する情報をご覧いただき、冷静に対応を」と呼びかけた。
 年間約300万人が訪れる大涌谷周辺の立ち入り規制は、観光業界への影響も大きい。2015〜16年に大涌谷周辺の立ち入りが規制された際は、箱根町の15年の宿泊、日帰り客の総数が前年比18%減となり、地元経済を直撃した。【安藤いく子、澤晴夫】

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