【記事77550】噴火予知(桜島)(「大噴火が少なすぎる近年の日本」講演資料#51)(島村英紀2018年11月24日)
 
【島村】ごく最近2015年8月15日になっても、桜島では今までにない地震活動及び山体膨張があった。15日朝7時すぎに現象が始まった。10時半に気象庁で緊急記者会が開かれた。いままでにない地震活動で、いままでにない山体膨張で、「噴火警戒レベル4の特別警報」(桜島では初めて)として、警報レベルを引き上げて、住民も強制避難を行った。しかし、結局は何も起こらなかった。京大桜島観測所の井口氏は「35年の経験では初めてのこと」ということを言ったのですが、結局は、噴火しないまま終わってしまいました。
【補足】
・気象庁HPに2015年8月15日の報道発表資料(pdf形式)がある。以下にその一部を抜粋する。
「報道発表資料 平成27年8月15日 気象庁

桜島の火山活動について
桜島に噴火警戒レベル4(避難準備)の特別警報を発表−

 本日(15日)10時15分に桜島に噴火警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から4(避難準備)に引き上げました。
 桜島では、本日07時頃から島内を震源とする地震が多発しています。また、桜島島内に設置している傾斜計および伸縮計で、山体膨張を示す急激な地殻変動が観測されており、その変化は一段と大きくなっています。
 桜島では、規模の大きな噴火が発生する可能性が非常に高くなっています。昭和火口および南岳山頂火口から3km以内の鹿児島市有村町および古里町では、重大な影響を及ぼす噴火が切迫していると考えられますので、厳重な警戒をしてください。
 昭和火口および南岳山頂火口から3km以内の有村町および古里町では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意してください。降雨時には土石流に注意してください。
 桜島で噴火警戒レベル4(避難準備)を発表したのは、平成19年12月の噴火警戒レベルの運用開始後初めてです。」
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