[2015_08_03_01]廃液漏れ検知計器が故障 六ヶ所・再処理工場「分離建屋」 水位変動なし 雷影響の可能性(東奥日報2015年8月3日)
 
 日本原燃は3日、六ヶ所再処理工場で2日夜、高レベル放射性廃液漏れなどを検知する計器四つが、相次いで故障したと発表した。廃液の水位に変動はなく、放射性物質漏えいなど周辺環境への影響はないという。
 原燃によると、2日午後6時52分ごろ、溶かした使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出す「分離建屋」で異常を示す警報が鳴り、検知装置が二つとも動作不能となった。また、同8時半ごろには同建屋内にある廃ガス洗浄塔の圧力計が二つとも正しい表示ができないことを確認した。同建屋は放射線管理区域内で、検知装置、圧力計とも「安全上重要な機器」に当たる。
 両計器はまだ復旧していない。廃液漏れの検知について、原燃報道部は「ほかの機器で監視できている」と説明した。分離建屋は2013年まで行われた最終試運転以降、使用済み核燃料の分離作業を行っていない。
 再処理工場周辺では2日夜、雷が発生しており、原燃は雷が計器に影響した可能性があるとみて関連を調べている。
 原燃は今回の故障を、トラブルのうち重要性・緊急性が最も高い「A情報」として公表した。
     (阿部泰起)
KEY_WORD:ROKKA_: