[2018_03_01_03]作業員の靴底に放射性物質 六ヶ所・再処理工場 試料入りの袋開封(デーリー東北2018年3月1日)
 
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作業員の靴底に放射性物質 六ヶ所・再処理工場 試料入りの袋開封

 使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の低レベル放射性廃棄物処理建屋で2月15日、協力会社作業員の右足靴底から微量の放射性物質が検出されていたことが28日、原子力規制庁が公開した日本原燃との面談録で分かった。放射性物質を扱う密閉装置(グローブボックス)内の試料をビニール袋に入れて取り出した後、計画書に反して袋を開封するなどした際に建屋内に漏れた可能性がある。
 作業員への汚染はなかった。一方で規制庁は、原燃が工場の設備点検漏れ問題を受けて策定した事業者対応方針を巡り、昨年6月に日本原子力研究開発機構の施設で発生したような被ばく事故対策の「有効性が疑われる」と指摘した。
 2月16日付の面談録などによると、試料は配管接続部の破片。昨年8月、別の建屋にあるグローブボックス内の顕微鏡で観察した際、さびが見つかったためビニール袋で密閉し、低レベル廃棄物処理建屋に戻して約1カ月半後にさび除去のため袋を開封した。さび付着は当初想定されておらず、作業前に計画書改定が必要だった。
 放射性物質の検出後に原燃が作業員の移動経路を調べた結果、建屋内で2カ所の汚染を見つけたため除染を実施。昨年の作業当時に行った放射性物質の測定で、異常は確認されなかったという。規制庁は面談で、「今後、保安検査などで保安規定の順守状況を確認する」とした。

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