[2018_05_03_01]<玄海原発>4号機、冷却水ポンプのトラブル 再稼働延期か(毎日新聞2018年5月3日)
 
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<玄海原発>4号機、冷却水ポンプのトラブル 再稼働延期か

 九州電力は3日、再稼働に向けた準備を進めている玄海原発4号機(佐賀県玄海町)で、1次冷却水の循環ポンプの水の流量が通常の2倍に増えるトラブルが発生したと発表した。放射性物質の漏れはないという。緊急点検を実施するとともに部品を交換する方針で、今月24日にも予定していた再稼働は、6月以降にずれ込む見通しだ。
 九電によると、循環ポンプ内部で、放射性物質を含む1次冷却水が漏れるのを防ぐための部品に不具合が生じ、流量が増加した。2日午後4時過ぎ、中央制御室の警報が鳴ったことから異常が発覚。調整作業をしたが改善しなかったため、緊急点検が必要だと判断し、3日午前11時ごろに佐賀県に状況を報告した。
 部品の機能低下によって流量が増加する場合があるが、今回問題となった部品は今年1月に新品に取り換えたばかりだった。九電は部品の不良や据え付けに問題がなかったかなど、原因を調べる。九電が運営する原発では、1999年に玄海1号機で同様のトラブルが発生し、原子炉を手動停止した。
 玄海4号機は昨年1月に原子力規制委員会の安全審査に合格した。同4月には佐賀県の山口祥義(よしのり)知事が再稼働に同意。九電は10月から使用前検査を開始し、今年4月に原子炉に核燃料を装着した。
 玄海原発を巡っては、3月末に3号機の2次系配管から蒸気が漏れて、発送電を一時停止するトラブルが起きたばかり。配管を交換するなどして今月16日の営業運転開始を予定しており、九電は今回の4号機のトラブルについて「3号機の工程に影響を与えない」としている。【浅川大樹】

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