[2018_10_16_07]<福島第1原発3号機>燃料搬出装置 設置工事前も30件の不具合(河北新報2018年10月16日)
 
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<福島第1原発3号機>燃料搬出装置 設置工事前も30件の不具合

 東京電力は15日、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールから遠隔操作で燃料を搬出する装置でトラブルが相次いでいる問題を巡り、設置工事前にも、工場での動作確認などで約30件の不具合があったと明らかにした。東電と装置を納入した東芝が原因究明をせず、トラブルの一因となる欠陥部品の混入を見過ごした可能性がある。
 装置は東芝の元子会社で米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリックが米国で製作後、3号機での設置作業が始まる2017年まで約3年間、国内にある東芝の工場で保管された。東電は不具合について「欠陥品のケーブル組み立てに関わる不適合と認識しているが、詳細は調査する」としている。不具合はその都度、修正したという。
 装置のトラブルを巡っては原子力規制委員会が15日、検討会で東芝に経緯を聞いた。東芝エネルギーシステムズの畠沢守社長は「廃炉工程に多大な影響を与え、ご心配とご迷惑をおかけした」と陳謝。装置の品質は発注先に依存し、ケーブルを製造した孫請け企業などの技術力を把握できていなかったと釈明した。

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