[2025_08_03_02]【柏崎刈羽原発再稼働問題巡る公聴会】上越地域などの13人が意見 賛否かかわらず事故時避難に懸念の声 新潟県主催3回目(新潟日報2025年8月3日)
 
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【柏崎刈羽原発再稼働問題巡る公聴会】上越地域などの13人が意見 賛否かかわらず事故時避難に懸念の声 新潟県主催3回目

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 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題を巡り新潟県が主催する3回目の公聴会が3日、県庁などで開かれ、13人が意見を述べた。電力の安定供給や脱炭素化へ貢献するとして再稼働に賛成する主張のほか、賛否にかかわらず、重大事故時の避難に対する不安や課題を指摘する声が上がった。
 出席者は上越地域の3市に定住・勤務している人が中心で、一般公募は5人、県内各団体の推薦が8人。自らの申告による再稼働への賛否は「賛成」6人、「条件付き賛成」3人、「反対」3人、「どちらでもない」1人。
 「賛成」とした人たちからは、電力の安定供給のほか、地域経済の振興や電気料金の抑制に貢献するとの期待が語られた。賛成でも、県民がリスクを負う一方で「恩恵が感じられない」ことへの不満も出た。糸魚川市の60代男性は、再稼働により需給調整のために再生可能エネルギーの発電を止める出力制御が増えては「本末転倒」とした。
 「条件付き賛成」では、実効性ある避難計画の策定や避難の課題に対処することが条件に挙がった。1人は「二度と『想定外』と言わないこと」と「再稼働は高レベル放射性廃棄物の処分とセット」とした。
 「反対」の意見では、避難への課題と原発事故が地域に与える影響の深刻さに触れた。東電福島第一原発の廃炉への道筋が見通せないことへの言及もあった。
 「どちらでもない」とした上越市の60代男性は、県に「再稼働のメリットやデメリット、電力需給の見通しなどを広く周知する」ことを求めた。
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