[2024_03_08_02]地震動700ガルに引き上げ 東通原発 耐震目安、東北電検討(東奥日報2024年3月8日)
 
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地震動700ガルに引き上げ 東通原発 耐震目安、東北電検討

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 東北電力東通原発1号機(東通村)の再稼働に向けた安全審査で、東北電が耐震設計の目安となる揺れ「基準地震動」の最大値を現行の600ガル(加速度度の単位)から700ガルへ引き上げる方向で倹討していることが7日、分かった。8日の審査会合を皮切りに、基準地震動の策定に向けて原子力規制委員会との本格的な議論が始まる。
 基準地震動は地質の構造などを踏まえ、原発周辺で発生する可能性を想定した最大の揺れの強さ。東北電は規制委に安全審査を申請した2014年6月に、従来の450ガルを600ガルに引き上げた経緯がある。
 東北電が規制委に示した資料によると、想定される地震などによって9種類の基準地震動を設定。最も高い最大加速度は700ガルで、現行の値を上回った。
 安全審査のうち耐震分野は、基準地震動の策定に向けて詰めの段階に入る。津波対策の目安となる「基準津波」を巡っても、東北電は2月に最大水位を12・1メートルに引き上げる方針を提示。大半の審査項目が未着手のプラント(設備)審査に移るには、これらの「基準」策定が前提となる。
 東北電は、再稼働に必要な安全対策工事を24年度中に完了させる目標を掲げる。東通原発は11年2月に定期検査に入って以降、東京電力福島第1原発事故の影響もあり運転停止が続いている。
    (佐々木大輔)
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