[2024_03_06_01]ウラン濃縮、来月再開原燃(東奥日報2024年3月6日)
 
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ウラン濃縮、来月再開原燃

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 日本原燃の増田尚宏社長は5日、青森市内での定例記者会見で、機器異常が発覚して製造停止中のウラン濃縮工場(六ヶ所村)について、遠心分離機へのウラン供給を4月に再開できるとの見通しを明らかにした。7月を見込む増設分の遠心機の運転開始にも影響がないとの見解も示した。
 同工場は2月、ウランの濃縮度を測定する装置に異常が生じ、遠心機へのウラン供給を停止。原因究明や再発防止策を講じるまで、原発燃料用の製品ウランの製造を止めるとしていた。
 増田社長は「装置のどこがどう悪いのか見えてきたので、来月には仕事を再開できる」と述べた。2023年8月に生産運転を6年ぶりに再開後、圧力計の故障などトラブルが相次ぎ「久しぶりの濃縮作業で、実際に行って初めて分かるものがある」と釈明した。
 六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)の稼働に向けた設計・工事計画の認可審査は、耐震を巡って全面的に見直した「地盤モデル」について、2月末に原子力規制委員会の理解をおおむね得た。今後の審査会合は、建物や構築物ごとに設定する「入力地震動」の説明に移るが、耐震評価に要する時間について「確約する言い方はできない」と述べた。
 認可の前提となる補正書の提出時期もまだ見通せない。県や村と約束した24年度上期(4〜9月)の工場完成という目標について、増田社長は「大変厳しくなってきているのは前から申し上げている通りだが、何とか踏ん張って守るように工夫したい」と強調した。
    (佐々木大輔)
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