[2022_12_08_05]玄海原発3号機、12月12日に発電再開 当初計画から半年遅れ 1月10日、通常運転へ(佐賀新聞2022年12月8日)
 
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玄海原発3号機、12月12日に発電再開 当初計画から半年遅れ 1月10日、通常運転へ

 九州電力は7日、定期検査中の玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)が12日に発電を再開すると発表した。当初予定から約半年遅れになる。工事現場での火災などで建設が遅れていたテロ対策施設「特定重大事故等対処施設(特重施設)」は今月5日に完成。調整運転が順調に進めば、来年1月10日に通常運転に復帰する予定。9月12日から全2基が停止していた玄海原発は、3カ月ぶりに運転を再開することになる。
 3号機の特重施設は8月24日が設置期限で、当初は6月25日に発電を再開する予定だった。ただ、工事現場で発生した火災や事故による工事の中断、新型コロナウイルスの集団感染などで期限には間に合わず、完成時期を来年1月まで約5カ月延期。その後は工事が順調に進んで工程を前倒しし、今月5日に原子力規制委員会の検査を終えた。
 1月下旬から始めた定期検査では、193体の燃料集合体のうち76体を新燃料に取り換えた。新規制基準が求める特重施設と非常時に電力を供給する常設直流電源設備の3系統目を設置したほか、加圧器スプレイ配管や海水取水ポンプの取り換え工事などを行った。
 九電は今後の運転について「特重施設によって安全性は向上するが、完成で終わりではなく、保守管理や継続的な訓練など運用面でも万全を期す」と話した。発電再開が10月に公表していた今月17日から早まったことで、電力の供給余力を示す予備率(12月)は国が示した7・4%から0・2ポイント程度改善する見通し。
 4号機は来年2月上旬に特重施設が完成し、同16日に発電を再開する予定。(江島貴之)
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