[2021_04_21_08]県の新たな浸水予測 「原発敷地より低い」 東北電力支店長(東奥日報2021年4月21日)
 
 東北電力の岩渕伸一・執行役員青森支店長は20日、青森市のアップルパレス青森で開いた定例会見で、県が3月に公表した新たな津波浸水予測について、東通原発(東通村)周辺の浸水予測は敷地高さの海抜13メートルを下回っていると説明した。
 県は、2020年4月に国が示した日本海溝・千島海溝沿いを震源域とする巨大地震の想定を踏まえ、本県沿岸の津波高や浸水想定などを見直した。原発沿岸の浸水予測は5〜10メートルだった。
 一方、東北電は原発前面の最大津波高を11・8メートルと評価し、高さ3メートルの防潮堤も設置している。岩渕支店長は「県の解析条件など詳細な内容を確認し、現在進めている、新規制基準の適合性審査への影響を確認していく」と述べた。・ また、同原発の再稼働前に行う安全対策工事の完了時期に関し「(現行目標の)21年度の完了は難しいと認識しているが、今後の審査の進捗などを踏まえ必要に応じて評価する」とし、現時点で「見直しを決定した事実はない」と語った。複数の関係者によると、工事完了時期は3年延期し24年度とすることが検討されている。  (加藤景子)
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