[2020_07_22_01]定期検査は「噴飯もの」で、対策は「ずさん」な四国電力 原因は四国電力及び協力会社の放射能被曝に対する 危機意識の欠如 伊方原発3号を『廃炉』に! 秦左子(伊方から原発をなくす会)(たんぽぽ舎2020年7月22日)
 
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定期検査は「噴飯もの」で、対策は「ずさん」な四国電力 原因は四国電力及び協力会社の放射能被曝に対する 危機意識の欠如 伊方原発3号を『廃炉』に! 秦左子(伊方から原発をなくす会)

◎ 1月の終わりに、この場(たんぽぽ舎メールマガジン)で四国電力が
定期検査で起こした前代未聞の連続事故を書かせて頂きました。
 その後、四国電力は愛媛県に『事故調査報告』なるものを提出し、その事故の原因と再発防止策を出しましたが、その内容は噴飯ものでした。

 詳細を書き連ねるのも阿呆らしいので、30km圏内在住の女性の言葉をご紹介します。
 「検査の仕方を知らなかった。海岸線なのに錆びることを認識していなかった。見えないところで作業していた。金属破片が落ちてショートした。定期検査って素人さんがしているの」と怒り、「その対策が、チェックシートを作成する。チェックをして蓄積物を除去する。水中照明を追加設置する。当該断路器の部品を新品に交換する。これは通常時にしておくことで、これが再発防止策なんてとんでもないわ」と呆れていました。

◎ 更に呆れるのは更田規制委員長。この一連の事故に対して「原因究明は難しい」とされ、「原因がどうであれ充分な対策」と、この稚拙な再発防止策を評価されました。
 専門家に対して素人が言えることではないのは重々承知していますが、原因は、四国電力及び協力会社の方々の放射能被曝の危機意識の欠如であり、現場で起こっていることが上層部に伝わらないのか、報告されても上層部が取り合わないのかは分かりませんが、明らかに四国電力という組織の構造的欠陥だと考えられます。
 この原因に対する再発防止策は、定検も満足に出来ない組織体制の責任を取って全役員を解雇して、即刻原発から撤退することだと私は思います。

◎ その後、新型コロナ渦で、現地でのポスティングは1月16日で停止し、3月20日の『伊方原発動かすな!現地集会』は70名規模で行い、定例の11日ゲート前座込み抗議だけは続けておこなっている状況です。
 そんななかで6月15日、伊方原発2号機建屋で5階の消火用配管から霧状に水漏れ事故が発生し、運転開始以来一度も交換していなかったことが発覚しました。
 早速抗議文を作成して、伊方原発にアポイントの電話をしたら、「ご用件は?」と。「ご用件が分からないっておかしいでしょ!」に始まり「だいたいね…」と説教してあげましたが、残念ですが「馬の耳に念仏」だったと認識しています。

◎ さらに、問題は続きます。当日、対応に出た社員が「修復はします」と発言。「修復ってなに?!全部交換するべきでしょう!」に始まり怒涛の抗議をおこないました。
 私たちは「伊方原発廃炉!」と行動をしてきたのですが、使用済み核燃料満載のプールがある伊方原発2号機の消火用配管が劣化して水漏れするまで気付かない、更に水漏れしたらそこだけ修復。こんな企業に廃炉を任せられるのかと心底震えあがっています。

◎ ここで終わらないのが四国電力。7月13日、伊方原発3号機でセメント固化装置に補助蒸気を供給している配管から水250ミリリットルが漏れたと発表。
 愛媛県は放射線管理区域内の設備異常としてB区分と判断。
 いやはや。
 10km圏内在住の女性から「四国電力の方針は、『配管は穴が開くまで使う』だな」とのメールが届きました。

◎ この連綿と続くうかつでずさんな事故の数々で、私たちは「呆れてものが言えない」状態から「開いた口が塞がらない」になりました。
 これ以上の言葉は、罵詈雑言でヘイトにもなりかねないので口にしませんが、私たちは四国電力を吐き気がするほど嫌悪し蔑視しています。
 そして、ここまで失態を繰り返す伊方原発ですが、なんと言っても
長年のお付き合いですので、『廃炉』という花道を早急に私たちの手で作ってあげたいと思っています。

 [注]:伊方原発1号(電気出力56.6万kw、運転開始1977年9月)
     伊方原発2号(電気出力56.6万kw、運転開始1982年3月)
     以上の2基は、すでに廃炉決定。
     伊方原発3号(電気出力89.0万kw、運転開始1994年12月)
     3基とも「PWR(加圧水型原発)」
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