[2020_11_19_01]玄海原発で使用済みMOX燃料取り出し 九州電力で初、プールで保管(佐賀新聞Live2020年11月19日)
 
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玄海原発で使用済みMOX燃料取り出し 九州電力で初、プールで保管

 九州電力は18日までに、定期検査中の玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)で、プルサーマルで使い終わったプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を取り出した。九電がMOX燃料を取り出すのは初めてで、四国電力伊方原発(愛媛県)、関西電力高浜原発(福井県)に続き、国内3例目。使用済みMOX燃料は搬出先や処分方法が決まっておらず、当面は敷地内の使用済み核燃料プールに保管することになる。
 九電によると、9月からの定検の一環で、これまで使用していたMOX燃料36体のうち、取り換えの目安になる3サイクル(1サイクル=16カ月)を経過した16体を取り出した。国の核燃料サイクル政策では、使用済みMOX燃料も再利用する構想だが、国内に再処理できる施設はなく、当面はプールに保管するとしている。
 取り出した16体の代わりには、ウラン燃料を装てん(そうてん)する。新たにMOX燃料を装てんすることについては「現在、計画はない」と説明した。
 3号機のプルサーマルは、2009年11月に開始。11年の東京電力福島第1原発事故の影響で、10年12月の定検から18年4月まで停止しており、今回初めて使用済みMOX燃料を取り出した。
 使用済みMOX燃料の今後の扱いに関し九電は「国の方針が決まった時点で適切に処理をしていく」と述べた。県原子力安全対策課は「県民から不安の声があるのは承知している。国の方で責任を持ってやってほしい」とコメントした。
 3号機は、21日に原子炉を起動させて、23日に発電を再開する。通常運転への復帰は12月下旬になる見通し。定検では原子炉本体や貯蔵施設など8施設で111項目を検査し、核燃料193体のうち76体を取り換えた。(岩本大志)
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