[2023_11_14_07]運転禁止中の柏崎刈羽原発、東電が「テロ対策の是正完了」と発表 規制委、妥当か検査へ(東京新聞2023年11月14日)
 
参照元
運転禁止中の柏崎刈羽原発、東電が「テロ対策の是正完了」と発表 規制委、妥当か検査へ

 18時50分
 東京電力は14日、テロ対策の不備で原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令を受けている柏崎刈羽原発(新潟県)について、再発防止策が不十分とされた4項目の是正が完了したと発表した。規制委は東電による是正が妥当かを検査で確かめる。
 4項目は、荒天時の監視体制や不適切事案の情報共有、取り組み変更時のルール順守、所員に対する監視の徹底。東電は14日に最後まで残っていた所員に対する監視についての是正完了を規制委に報告した。
 東電によると、所員に対する監視では「モニタリング室」を設けて所員の行動を観察し、不適切事案を社長に報告する仕組みを作るなどしたという。東電はテロ対策を理由に詳細を明らかにしていない。

 ◆原発事業者として適格なのかも検査

 規制委は14日、柏崎刈羽原発のテロ対策について非公開の会合を開き、再発防止策の検査状況について議論した。テロ対策とは別に、東電に原発を運転する事業者としての適格性があるかについての検査も継続中。いずれも妥当と判断できれば、運転禁止命令の解除の議論に移るとみられる。
 柏崎刈羽原発では2020年3月以降、侵入検知装置が多数故障し、代わりの対策も不十分で侵入を検知できない状態だったことが発覚。規制委は21年4月、原発内の核燃料の移動禁止を命令した。(小野沢健太)
KEY_WORD:柏崎_核セキュリティー違反_:KASHIWA_: