[2018_08_19_01]高速増殖炉 もんじゅ模擬訓練中に警報 原因特定できず(毎日新聞2018年8月19日)
 
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高速増殖炉 もんじゅ模擬訓練中に警報 原因特定できず

 廃炉が決まっている高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で19日、使用済み核燃料の取り出し作業に向けた模擬訓練を始めたところ、途中で警報が鳴り、訓練を中断した。日本原子力研究開発機構によると、警報の原因は特定できておらず、訓練再開のめども立っていない。機構は当初の予定を延期して8月中に着手するとした燃料取り出し作業の更なる延期はないとしている。環境への影響はないという。
 機構によると、核燃料に見立てた制御棒を炉外燃料貯蔵槽から取り出す訓練を始め、4時間半が過ぎた19日午後1時37分に警報が鳴った。制御棒を収納する関係機器の気密性が保たれていないことを伝える警報で、原因の特定を急いでいる。訓練は作業員の習熟度を上げる狙いで、10日間ほど実施する予定だった。
 機構は当初、核燃料の取り出し作業を7月下旬に開始するとしていたが、監視カメラのレンズが結露するなどの不具合が相次いで見つかり、着手の時期を8月中に延期していた。年内の工程計画では100体の燃料を取り出すとしていたが、機構は「安全第一で再検討を進めている」としている。【高橋一隆】

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