[2018_12_04_07]もんじゅ後継、今世紀後半 実用化目標の工程表骨子(東京新聞2018年12月4日)
 
参照元
もんじゅ後継、今世紀後半 実用化目標の工程表骨子

 廃炉が決まった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)の後継機開発について議論する経済産業省の作業部会は三日、実用化の目標時期を今世紀後半とする高速炉開発に関する工程表の骨子を取りまとめた。民間の創意工夫や競争を取り入れ、今後五年間程度はもんじゅと同じナトリウム冷却型だけでなく幅広いタイプの技術開発を支援し、二〇二四年以降に採用可能な技術を絞り込むとした。
 骨子は、高速炉開発を継続する意義について、資源の有効活用や高レベル放射性廃棄物の発生量の減少などを改めて強調。実用化が望まれる時期を「二十一世紀後半のいずれかのタイミングとなる可能性がある」とした上で、今世紀半ばごろに技術的な実証が可能な規模の高速炉の運転開始が期待されるとした。
 今後五年間程度は、民間の競争を促し、メーカーからの提案で多様な技術的アイデアを試す期間と設定。ナトリウム冷却型以外の炉型も含めた技術開発を進めた後、二四年以降に実現性を評価して絞り込むとした。
 原子力の技術開発は「民間単独では負担できないリスクがある」として、国による財政支援の必要性を盛り込む一方、電力会社や資金調達に関与する金融機関などが望ましい技術の選択などに関与することも求めた。
 日仏が共同研究を進める実証炉「ASTRID(アストリッド)」の計画縮小をフランスが検討している点に関し、経産省は「フランス側から正式な方針提示があった段階で対応する」としている。

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