[2019_06_14_02]原発をあきらめない「安倍政権」のねらいは核武装かも? 安倍政権・6つのウソの問題点 武笠紀子(とめよう!東海第二原発首都圏連絡会)(たんぽぽ舎2019年6月14日)
 
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原発をあきらめない「安倍政権」のねらいは核武装かも? 安倍政権・6つのウソの問題点 武笠紀子(とめよう!東海第二原発首都圏連絡会)

・安倍政権は、原発についてウソを重ねています。

【ウソその1】「世界一厳しい新規制基準」に合格した安全な原発だけを稼働している。
 →日本の耐震基準は厳しいが、ほとんど地震がない他国と比べる方が間違っています。
 99基もあるアメリカの原発は、ほとんど地震がない東海岸に集中立地しています。原発50基以上はあるフランスには、めったに地震がありません。
 また、田中俊一前原子力規制委員長は、「新規制基準に合っているかどうかを判断しただけで、安全かどうかを判断していない」と明言している。「安全な原発」は大嘘です。

【ウソその2】30キロ圏内の自治体で、原発事故の際の「避難計画」を策定するので安心である。
 →原発が99基もあるアメリカですが、「深層防護」第五層の原発事故の避難計画策定まで、原発事業者(電力会社)の責務です。
 避難計画が作れなくて中止に追い込まれた原発もあるし、避難のための核シェルター等の安全対策の費用負担が大きく、採算上から原発が新設されていません。
 日本は、この深層防護の第五層「避難計画」策定を自治体に丸投げ。自治体はとりあえずの避難計画を策定しますが、実効性はありません。
 東海第二原発の30キロ圏内の水戸市からの避難者を受け入れる協定を結んだ松戸市には、半年たっても受け入れ計画はできていません。
 「避難訓練」は気候と天候の良い時に実施され、台風や大雪の日には中止。大地震や大津波を想定した避難訓練はまず行われません。

【ウソその3】原子炉はアンダーコントロール。福島第一原発事故は終わっている。
 →東京電力福島第一原発で事故を起こした原子炉は4つ。見た目には修復されてきましたが、内部はメルトダウンかメルトスルーかの判断もついていません。
 放射性デブリを取り出すというものの、危険性が高く、持っていく先はありません。
 安倍首相は「原子炉アンダーコントロール」と言ってオリンピックを招致しましたが、残された核燃料とデブリは冷し続けなければならず、放射能は消えていません。
 福島に世界から人を集めて競技をおこなうなどあり得ない話です。

【ウソその4】「核燃料サイクル」計画で核燃料を増やすから、原子力は準国産燃料である。
 →「核燃料サイクル」はすでに破綻しています。高速増殖炉「もんじゅ」はほとんど動かないままに廃炉。六ヶ所村再処理施設は失敗が重なって動きません。
 プルトニウムの使い道がなく、ウランにまぜたMOX燃料にして使っています。
 核燃料を裁断し再処理すると高レベル核廃液が貯まりますが、きわめて危険で最終処分場の目処はありません。どこの自治体でも住民の反対運動が起こります。核廃棄物を増やして「準国産」燃料などとふざけた話です。

【ウソその5】原発はCO2を出さない、環境に負担をかけない発電方法である。
 →原発推進派は「原発は発電時にCO2を出さないので、環境に負担をかけない」という主張をしますが、ウラン採掘から核燃料製造、原発稼働から核廃棄物処理まで多量の化石燃料を使うのです。その上、平常運転でも放射性ガスや放射性温水を排出するので「環境に負担をかけない」は大嘘です。

【ウソその6】プルトニウムは高速増殖炉で使うためである。
 →あの石破さんが言ってますが、潜在的に核保有力を持ち続けるためには原発が必要です。「プルトニウム」の保有が国際的に認められるには、高速増殖炉と原発の開発を続けなければならないのです。原発を止めない理由の一つだと思います。

★原発も原爆も止めましょう!どちらも《NO!NUKES》、ウソだらけの安倍政権は退陣へ! (発行:松戸市民ネットワーク「たんぽぽ」No345 2019.6.1 より了承を得て転載)

KEY_WORD:避難訓練_:MONJU_:FUKU1_:TOUKAI_GEN2_:TSUNAMI_: