[2019_09_17_03]炉心に370体、2022年末までに(福井新聞2019年9月17日)
 
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炉心に370体、2022年末までに

 日本原子力研究開発機構は9月17日、廃炉作業中の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で、原子炉からの使用済み核燃料の取り出し作業を始めた。炉内には370体があり、原子炉横の貯蔵槽に残る74体と合わせ、2022年末までに「燃料池」と呼ばれるプールへの移送を終える計画。

 ⇒ 燃料取り出し、経験不足の懸念

 燃料の取り出しは、47年度まで続くとされる廃炉作業の第1段階と位置付けられ、機構は昨年8月に貯蔵槽の燃料から開始。今年1月までに86体をプールに移した。
 もんじゅの燃料は断面が六角形で高さ約4メートルの棒状。互いに支え合う形で原子炉に入っているため、取り出した後のスペースに模擬燃料を入れて安定させる必要がある。機構は1日3〜4体を取り出せるとしており、まず年内に100体を貯蔵槽に移すことを目指す。
 原子炉からの燃料取り出しは、1995年のナトリウム漏れ事故による長期停止を経て運転を再開した2010年以来。同年8月には燃料を運ぶ装置が炉内に落下する事故があった。
 機構は、燃料に見立てた金属の棒を原子炉に出し入れする訓練や、事故後に交換した装置の点検を行い、問題がないことを確認したとしている。
 この日は午前10時29分に作業員が中央制御室横の操作室でスイッチを押して、作業を始めた。
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