[2021_03_03_01]「どっちが知事?」中間貯蔵巡る発信に苦言(dmenu_東奥日報2021年3月3日)
 
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「どっちが知事?」中間貯蔵巡る発信に苦言

 「どちらが知事なのか分からない」。3日の青森県議会一般質問で今博議員(民主連合)が、電力各社によるむつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設の共同利用案を巡り、「地元軽視の極み」などと自らの言葉で発信を続ける同市の宮下宗一郎市長を引き合いに、三村申吾知事の発信に苦言を呈す場面があった。
 昨年12月18日、県庁で電気事業連合会幹部と面会し、共用案について説明を受けた三村知事は「聞き置く」と回答を保留。面会後の報道各社の取材に「青森県を最終処分地にしないと言い続けてきた。そういう方向性が少しでもあれば徹底的にやる」と声を荒らげた経緯がある。
 改めて当時の思いを問われた三村知事は「原子力・核燃料サイクル問題は国策そのもの。国が前面に立って対応しなければ、一つの立地地域だけに問題が押しつけられかねない。あの時は興奮しすぎて申し訳なかったが(思いは)今も変わらない」と説明した。
 今議員は「県民の気持ちを直接伝えるためには怒るべきだ」とエールを送りつつも、「市民、県民の民意を踏みにじっている」などと共用案に繰り返し反発する宮下市長の言動を引き合いに「コロナや中間貯蔵など、重要な問題について不安に思っている県民にトップの声が届かない。むつ市長の方が力強く明確に伝わる」と苦言を呈した。
 共用案について自身の見解の表明を繰り返し求められた三村知事は「具体的内容がないので、それに対してどうこうというものはない」と、最後にはややぶぜんとした表情だった。
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