[2021_01_19_01]女川原発の防災訓練、住民参加は延期 規模縮小し実施(河北新報2021年1月19日)
 
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女川原発の防災訓練、住民参加は延期 規模縮小し実施

 国と宮城県が2月上旬に予定する東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の原子力防災訓練を巡り、村井嘉浩知事は18日の定例記者会見で、原発30キロ圏の住民が参加する一部訓練の延期を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた。全体の訓練は規模を縮小して実施する。
 延期するのは、重大事故時に30キロ圏7市町の約20万人が県内31市町村に避難する経路や手順を確認する訓練。村井知事は「感染リスクの回避が最優先」と説明した。代替措置として事故の進展に応じた避難の流れをまとめた冊子を訓練前、30キロ圏全住民に配る予定。
 住民には避難計画の実効性を疑問視する声が根強い。村井知事は「訓練で課題を抽出し、対策を講じることが重要」と強調。感染動向を見極め、住民参加の訓練を行う考えを示した。
 村井知事は12日、小泉進次郎原子力防災担当相に全訓練の延期を要請。小泉氏は15日、国の参加人数を当初の4割の80人に減らして実施する方針を表明した。知事は「感染症流行下でも事故の可能性があるということだった。一つの考え方と理解した」と述べた。
 女川原発を対象に国と県が合同で訓練するのは初めて。国や県、関係市町、東北電の関係者約1000人が参加する見通しで、事故後の情報共有や連絡体制の確認に主眼が置かれる。
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