[2021_07_13_04]女川原発の作業員7人、硫化水素吸い込み搬送(河北新報2021年7月13日)
 
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女川原発の作業員7人、硫化水素吸い込み搬送

 東北電力は13日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)で協力企業の作業員7人が硫化水素を吸い込み、病院に搬送される事故が12日にあったと発表した。いずれも軽症という。防護服などを洗濯した後の廃液のタンクで硫化水素が発生し、排水管を通じて現場に流れ込んだとみられる。
 7人は12日午後2時40分ごろ、2号機の制御建屋1、2階で頭痛やめまいなどを訴え、石巻市内の病院を受診した。硫化水素中毒と診断された50代女性は経過観察のため入院し、13日に退院。40代女性は帰宅後に改めて体調不良を訴え、13日に入院した。他の20〜40代の男性5人は自宅療養中。
 東北電によると、硫化水素は洗濯廃液の処理過程で加える硫酸と、皮脂などを分解するバクテリアが反応して発生する。事故当時、隣接する1号機の廃棄物処理建屋では、硫化水素発生を抑えるため廃液タンクに空気を注入する作業をしていた。硫化水素はタンクにつながる排水管を伝わり、2号機の制御建屋に流入した可能性があるという。石巻署も原因を調べている。
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