[2021_07_15_04]女川原発 硫化水素の外部漏出 理由特定できず 12日に作業員7人が体調不良(KHB東日本放送2021年7月15日)
 
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女川原発 硫化水素の外部漏出 理由特定できず 12日に作業員7人が体調不良

 宮城県の女川原発で作業員7人が体調不良を訴え、病院に搬送された事故を受け、県などが立ち入り調査をしました。硫化水素が原因とみられていますが、外に漏れ出た理由は特定できていません。
 立ち入り調査は、安全協定に基づく立地自治体の県と女川町、石巻市に加え、原発から30キロ圏内の登米市と東松島市、美里町の担当者も参加しました。
 女川原発では、12日に1号機の廃棄物処理建屋で発生した硫化水素が、排水管を通じて2号機の制御建屋内に流れ込み、作業員7人が体調不良を訴え病院に搬送されました。
 東北電力によりますと、廃棄物処理建屋では事故当時、作業服などを洗ったときに出る廃液をためるタンクから、硫化水素の発生を少なくするため、タンクに酸素を送り込む作業を行っていたということです。
 硫化水素が流れ込んだ制御建屋内では、50ppmを超える値が観測され、めまいや吐き気といった中毒症状を生じる状況にあったということです。15日の検査では酸素を送り込む作業が正しく行われていたかや、設備に異常が無かったかなど調べましたが、硫化水素が漏れ出た原因は特定できませんでした。
 県原子力安全対策課 伊藤健治課長「有毒ガスによる人的被害という看過できない事象で、発電所の安全性にも影響を及ぼすので、再発防止を徹底するよう強く要望する」
 東北電力は引き続き事故の原因を調べ、特定した際は速やかに公表するとしています。
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