[2018_02_01_02]低レベル廃棄物検査不具合 294本 データ欠落か 電力4社(東奥日報2018年2月1日)
 
 中国電力など4社の原発で低レベル放射性廃棄物の放射能検査装置に不具合があった問題で、電力4社と受け入れ先の日本原燃が31日、県庁で会見し、廃棄物294本(200リットルドラム缶換算)で検査データが欠落した可能性があると発表した。いずれも原燃の埋設基準値を下回っているという。
 4社によると、廃棄物98本でデータ欠落が確認されたほか、日本原子力発電敦賀原発の196本にも不具合が影響した可能性があるという。
 98本のうち原燃・低レベル放射性廃棄物埋設センターの管理建屋に一時貯蔵している14本(原電敦賀原発12本、四国電力伊方原発2本)は搬出元の原発に返送され、電力側が改めて検査する。
 残る84本は同センターに埋設済み。原燃によると、掘り起こして検査すると放射線安全の影響があるため、残っているデー夕に基づく再計算の結果、放射能量が基準値を下回っていると判断した。
 4社は検査装置を改修し、機能確認した上で2018年度に廃棄物搬出を再開する方針。
 担当者は「県民にご心配を掛け申し訳ない。再発防止に万全を期す」と謝罪した。
 検査装置不具合などを受け、原燃は昨年6月以降、廃棄物受け入れを中断してきたが、4社以外は装置に異常がないと確認できたため今年3月に受け入れを再開する。本年度の受け入れは当初計画で12回(1万4192本)だったが、4回(4904本)に減る見込み。
     (阿部泰起)
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