[2017_09_23_02]機器3500件が未点検 原燃・ウラン濃縮工場 配管などにさび・変色24件(東奥日報2017年9月23日)
 
 日本原燃は22日、六ヶ所ウラン濃縮工場の全設備・機器2万2千件のうち3500件(16%)が1992年の運転開始以降、未点検だったと発表した。3月から自主点検した結果、床下の配管などにさび、変色を24件確認したと中間報告した。建屋内は外部より気圧が低い「負圧」が維持されており、外部環境への影響はないという。
 原燃によると、未点検だったのは原料ウラン(六フッ化ウラン)を貯蔵するシリンダーや、シリンダー置台など。
 原燃は安全に直接関わらない設備・機器の場合、故障したら補修、交換する「事後保全」管理で点検は必要ないとしていたが、原子力規制庁は「点検しながら管理するのが事後保全。原燃は取り違えている」と指摘。これを受け、原燃は設備ごとの点検計画となる保全プログラムを策定中で「今後は点検計画を踏まえ、計画的に管理していく」との考えを示した。
 点検結果の中間報告では、除染シャワー用温水器の故障も1件あった。代替設備を設置し、9月中に交換する。排気ダクトの一部がさびで腐食していたことは既に公表している。同工場は非常用ディーゼル発電機制御盤からの出火など安全管理上の問題が続出し、生産運転を12日から一時停止している。(阿部泰起)
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