[2021_04_26_03]規制基準改正を受け 川内原発が地震動審査へ(MBC南日本新聞2021年4月26日)
 
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規制基準改正を受け 川内原発が地震動審査へ

 原子力規制委員会が今月見直した原発の規制基準の新たな地震評価によって、川内原発では安全対策の基準となる地震の揺れ=「基準地震動」がこれまでを上回ることになり、改めて安全審査を受けることになりました。
 原子力規制委員会は福島第一原発事故を受けてつくられた新しい規制基準のうち、地震対策に関する基準を今月21日に見直し、断層などの痕跡が地表に現れない「未知の震源」による地震について新たな評価手法を加えました。
 「未知の震源」についてはこれまで2004年に北海道で起きたM6.1・最大震度5強の留萌支庁南部地震をもとに評価してきましたが、新たな評価手法ではこれに加え、5年前の熊本地震も含む過去の89の地震の記録をもとに新たな地震動を策定します。
 新たな評価で基準地震動に影響があると確認されれば、安全審査をクリアして再稼働している原発でも当面は運転は継続できるものの改めて審査を受け、3年以内に認可を受け直す必要があります。
 九州電力が新たな評価手法を加え、川内原発の基準地震動を評価した結果、水平方向ではこれまでの最大の620ガルを下回る546ガルだったものの、垂直方向ではこれまでの324ガルを上回る402ガルとなることが確認されました。
 このため九電は26日、原子力規制委員会に新たな基準地震動を反映させるための原子炉設置変更許可の申請をしました。今後、新たな安全審査を受けることになります。
 九州電力は「新たな評価手法によって基準地震動がこれまでを上回ることになったものの、耐震設計には余裕があり、現段階では安全性に問題はない」としています。
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