[2017_03_10_03]泊原発 近くに海底活断層 耐震評価見直し要求 規制委(毎日新聞2017年3月10日)
 
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泊原発 近くに海底活断層 耐震評価見直し要求 規制委

 原子力規制委員会は10日、北海道電力泊原発(北海道)の立地する積丹(しゃこたん)半島が過去の地震で隆起した可能性を否定できないとして、原発近くの海底に活断層があると認定し、耐震評価の見直しを同社に求めた。泊原発の審査がさらに長引く可能性がある。
 規制委が認定したのは、同半島西岸沖を南北に走る長さ約20キロの活断層で、原発から最短約10キロにある。これまで複数の研究者が、西岸の平らな海岸地形は地震で半島が急激に隆起した証拠だとして活断層の存在を指摘してきた。これに対し、同社は「ゆっくり隆起しながら浸食されたもの」と主張し地震との関連を否定。規制委も一度は同社の主張に同意した。
 しかし、規制委が昨年、この海岸地形を2回調べ直した結果、1793年の地震で隆起した青森県西津軽地方の海岸地形とよく似ていることが判明。海底には、活断層が動いたことを示す地形のたわみや隆起によるとみられる岩盤の露出など、地震活動に特徴的な地形がみつかった。規制委は「原発の安全性を考慮すると、活断層を仮定すべきだ」と同社に指摘した。
 泊原発は1〜3号機のうち3号機が審査終盤を迎えていたが、津波や液状化で防潮堤や防波堤が壊れる恐れが発覚し、再稼働が大幅に遅れる見通しになっている。【酒造唯】

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