[2017_11_18_04]泊原発はすぐ近くの火山の危険を無視してはならない!! 北海道電力・火山噴火に対する安全思考の軽視 連載〔泊から・5〕 瀬尾英幸(後志・原発とエネルギーを考える会)(たんぽぽ舎2017年11月18日)
 
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泊原発はすぐ近くの火山の危険を無視してはならない!! 北海道電力・火山噴火に対する安全思考の軽視 連載〔泊から・5〕 瀬尾英幸(後志・原発とエネルギーを考える会)

 全後志(しりべし)・広報行動隊が出した公開質問状への10日付けの北海道電力からの回答書には、神戸製鋼所問題の他、別途提出していた質問への回答もいっしょに記載がありました。
 それは火山噴火の可能性のものです。回答は門外漢にも北電のその安全思考の軽視が分かるものです。

*気象庁が警戒監視を続けているニセコ山系を無視!!
 他の原発のことであるが、9月19日付け「原発、噴火で冷却不能か/全国8基/灰で発電機目詰まり」との北海道新聞の記事を引用してのものです。
◇質問状=「泊原発はどうなっていますか?その他の施設、機器類にもその影響は大きいものと思料します。それらについてもご説明お願い致します」
◇北海道電力回答=「泊発電所敷地に積もる火山灰の層厚は、安全側に40cmと評価しています」(安全側の意味不明)。「当社では、降下火砕物濃度が高い環境下においても、非常用ディーゼル発電機を運転できるよう、吸気フィルタの閉塞防止措置を強化することを検討中です。また、泊発電所から半径160km以内の検討対象火山については、設計対応不可能な火山事象(火砕流等)が運用期間中に影響を及ぼす可能性は十分小さいと評価しています」。
 だが、私が札幌気象台に電話取材したら、「ニセコ山系には自動警戒装置を要所要所に配置し、ヘリコプターを年に1、2度飛ばし上空からも監視を続けています」とのこと。
北海道電力、おかしいぞー!!  (続く)

 前回は火山の噴火による降下灰の影響について、当方の公開質問状に対する北海道電力からの回答書の前半を報告しました。
 ディーゼルエンジン、発電機が目詰まり起こすのではないか?その他の機器類、施設は大丈夫かなどです。
 それらには一部改善の措置を取ることを回答しました。だが、基本的な問題から逃げています。

*すぐ近くに(せいぜい10〜20km先)ニセコ火山群!!
 この点については、「行動する市民科学者の会・北海道」発行のパンフレットが詳細です。これを引用し、公開質問状で突き付けました。
 そこには、泊原発の5kmの場所に堆積している火山灰には「大きな岩塊が入っている」だから遠くの洞爺からのものではなく、近くのニセコ火山群からのもの、と突き付けています。素人でも簡単に理解できます。
 それを北海道電力の回答書は「当社検討の結果、泊発電所から半径160km以内の検討対象火山については、設計対応不可能な火山事象(火砕流等)が運用期間中に影響を及ぼす可能性は十分小さいと評価しています」と、設問前項の発電機の目詰まり問題と同様の回答文で済ませています。
 ニセコ火山群がまるで完全に死んでしまっているかのような認識で、触れようともしていません。全く許せない、非科学性向です。
 札幌気象台が監視対象にしている事実に完全に背を向けています。
 矛盾があり過ぎます。この点をも徹底追究していきます!!
 (とにかく泊原発を巡っては、多くの重大な問題があり過ぎるほどあります。突っ込みどころ満載で忙しい!!)

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