[2019_12_24_02]泊原発から大気への放射性廃棄物、約半分に過少申告 北海道電力が31年間(毎日新聞2019年12月24日)
 
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泊原発から大気への放射性廃棄物、約半分に過少申告 北海道電力が31年間

 北海道電力は24日、泊原発(泊村)の放射性廃棄物処理建屋から大気に放出している放射性廃棄物量を、1号機の試運転が始まった1988年10月から、誤って半分程度に少なく国や道、周辺自治体に報告していたと発表した。泊原発全体の放出量でみると、過少報告分は北電が定める目標値の数万〜数百万分の1程度で、環境への影響はないと説明している。
 北電によると、放射性廃棄物処理建屋では、放射線管理区域で使用された紙や布の焼却処理などをしており、焼却炉の煙突から放射性廃棄物を含んだ気体が放出されている。測定時は、サンプルを採取する配管の腐食を防ぐために空気で半分程度に希釈していたにもかかわらず、薄めていない数値として報告していた。測定のマニュアルにも数値を補正するとの記載はなかった。
 原子力規制庁が12月17日に別の検査に訪れた際、ミスが発覚した。道や周辺自治体には24日午前に報告したという。この日、記者会見した阪井一郎副社長は「長期間にわたって誤りに気が付かなかったことを深く反省する。道民の信頼を損ねる結果となり、再発防止策をまとめる」と謝罪した。【澤俊太郎】

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