【記事73730】北海道で強い揺れ 全道295万世帯の停電ではとてつもないことが起こっていることになる 積丹半島西岸沖の海底活断層の存在が指摘されている泊原発 佐藤英行(北海道岩内町在住)(たんぽぽ舎2018年9月7日)
 
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北海道で強い揺れ 全道295万世帯の停電ではとてつもないことが起こっていることになる 積丹半島西岸沖の海底活断層の存在が指摘されている泊原発 佐藤英行(北海道岩内町在住)

◎9月6日午前3時8分に携帯電話が「緊急速報 北海道内で地震発生 強い揺れに備えてください 気象庁」とけたたましくが鳴った。同時に行政防災無線(各戸に設置)が最大ボリュームで同じ内容を放送された。
 それから30分後停電となった。そんなに長い時間ではないだろうと考えたが、1時間2時間経つにつれて、私たち有志でアワビの陸上蓄養をしており、酸素の供給、海洋深層水の循環を電気で行っているので、心配が募ってきた。急遽集まり、発電機2基を用意し配線の設定をした。燃料はガソリンなので、燃料の調達を皆ですることとした。
 岩内町の停電は16時間続き、知り合いの酪農家は発電機を用意し燃料を調達し搾乳の準備に走り回っていた。乳牛は搾乳をしないと乳房炎にかかる。搾乳した生乳は4度Cに冷やすことができるバルククーラーに入れるが、これも停電ではOUT。
 岩内町でこうなのだから全道295万世帯の停電ではとてつもないことが起こっていることになる。

◎北海道最大の石炭火力発電所の苫東厚真火力発電所が止まった。
 以前、厚真火力発電所を視察した方からこのようなことを聞いたことがある。
質問:「東日本大地震のような地震や津波が来たらどうしますか」
回答:「どうもなりません、ただ壊れるだけです」(厚真火力担当者)
 今回の厚真火力が2基のボイラーの配管が破壊され、タービンからの出火も報告されています。復旧に1週間ほどかかると報道されています。
 また、信号機がすべて電気が来ないので作動しなくて、このことで警官の手信号も間に合わず路線バスは止まったまま。

◎泊原発も核燃料を冷却するための3系統で電気は来なくなり、デイーゼル発電機に切り替えた。規制庁は危機感を持ち北電に泊原発に早急に電気を供給するように指示を出し、かろうじて1系統からの電気が供給された。(注)
 積丹半島西岸沖の海底活断層の存在が指摘されている泊原発に重ね合わせてみますと、毎日、泊原発をわが陋屋からを見せられている身としてぞっとします。
 泊原発の場合は、ただ壊れるだけではなく、ただバスが止まるだけではないのだ。

 (注)9/6発信【TMM:No3454】★1.の3「泊原発、全ての外部電源が復旧」を参照して下さい。

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