【記事73580】停電の原因「需給バランス崩れる ブラックアウト」北海道電力(NHK2018年9月6日)
 
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停電の原因「需給バランス崩れる ブラックアウト」北海道電力

2018年9月6日 19時06分
 北海道電力東京支社によりますと、今回の停電の原因は、電力の需要と供給のバランスが崩れることで、すべての発電所が停止する「ブラックアウト」と呼ばれる現象で、こうした現象が起きるのは、北海道電力が昭和26年に設立されて以来、初めてだということです。
 北海道電力は、運転が停止していた火力発電所のうち、「砂川火力発電所」をすでに再稼働させ、7日には「奈井江火力発電所」、「伊達火力発電所」、「知内火力発電所」の3か所を稼働させ、電力の供給再開を急ぐことにしています。

電気供給の仕組み

 家庭などで使う電気は、発電所から一定の周波数で送られています。そのためには電気を使う量と、発電する量のバランスを保つ必要があります。
このため、電力会社は需要を予測して発電する量を調整しています。
 しかし今回は、地震が起きた当時に北海道の電力需要の半分程度をまかなっていた「苫東厚真発電所」が緊急停止し、発電する量が急激に減り、周波数を保つことができなくなりました。決まった周波数が保たれないと設備が壊れてしまうため、ほかの発電所も、一斉に停止せざるを得なくなったのです。

本州からの電力供給はあす以降

 北海道と本州の間には津軽海峡の海底を通る「北本連系線」と呼ばれる送電線が敷かれていて、最大で60万キロワットまで本州から電力の供給を受けることができます。
 ただ、北海道電力によりますと、北本連系線を使って電力の供給を受けるためには、外部からの電源を使って電圧を調整する必要があります。つまり、今回の場合、北海道内で一定程度の電力の復旧が進まなければ本州からの電力の供給を受けることができない仕組みになっているということです。
 このため、北本連系線を使って電力の供給を受けるのは、7日以降になる見込みだということです。 一方、北海道に送る60万キロワットの電力について、電力各社でつくる電気事業連合会は、全国的な需給調整を担う「電力広域的運営推進機関」から各電力会社が指示を受けた時点の供給力によって状況は変わるとしたうえで、東北電力や東京電力管内には十分な余力があり、火力発電所の出力を上げるなどして対応することになるのではないかとしています。

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