【記事10202】新潟・山形地方に大地震 橋が落ち、家屋は倒壊 震源地 新潟沖 ガスタンク大爆発 新潟市 園児が下敷きに 山形 幼稚園、二カ所で倒壊 1,2メートルの津波 日本海岸 佐渡では家屋流出 「新潟地震」と命名 家屋三割が傾く 上越、信越線など不通(毎日新聞1964年6月16日)
 
 

※以下は上記本文中から重要と思われるヶ所を抜粋し、テキスト化したものである

 16日午後1時2分ごろ、新潟、山形、秋田地方を中心に、東北から関東、中部地方にかけて大きな地震があった。震源地は新潟県沖の日本海と見られる。震源地に近い新潟市、酒田市付近では地割れや土地の陥没があり、家屋倒壊、出火、浸水などが相つぎ、かなりの死傷者を出した。被害は判明するにつれさらにふえる模様。気象庁ではこの地震により津波発生の危険があるものとみて、ただちに青森県から能登半島までの日本海側一帯に津波警報を出した。同地方では5月7日、震度4の地震があったばかり。新潟気象台から気象庁にはいった連絡だと、新潟市内ではいたるところに大きな地割れが走り、同一時半すぎから津波の前兆とみられる信濃川の逆流がはじまり、川口から約5キロ上流の同気象台構内も浸水をうけている。関東地方では前橋で震度4を記録。東京では震度2だったが、高いビルなどでは避難した人もあった。なお、震度5に達する地震はことしはじめてである。

「新潟地震」と命名
 気象庁はこんどの地震を”新潟地震”と名づけることを決めた。

○・・・各地の震度・・・○
▽震度5(強震)酒田、新潟、仙台 ▽同4(中震)秋田、山形、石巻、福島、前橋、小名浜、姉岡 ▽同3(弱震)宇都宮、宮古、熊谷、秩父、甲府、長野、諏訪 ▽同2(軽震)東京、青森、水戸、松代 ▽同1(微震)八戸、高崎

関東大震災よりやや小規模
 気象庁の調べによると、この地震のマグニチュード(地震の大きさを示すエネルギー量)は7.7だった。関東大震災のマグにチュードは7.9、23年の福井地震は7.3だったから、こんどの地震は最近の日本の地震では非常に強いものだった。新潟市から長岡、十日町、長野にかけては浅いところに地震帯が走っており、36年2月2日には長岡で大きな地震があり、こんどの地震も地震帯が活動したものとみられる。

園児が下敷き
山形 幼稚園、二ヵ所で倒壊

【山形】山形県鶴岡市立京田小学校に併設の木造2階建京田幼稚園が倒壊、園児18人が下敷きになり、消防団200余人が救助作業を急いだが、同市安田、農業、吉田仁三郎さんの長男、正樹ちゃん(5つ)同所農業、三村喜朗さんの長女智佳子ちゃん(5つ)、同市荒井京田、後藤与市さんの四男、桂ちゃん(4つ)の3人は死亡、数人の重軽傷者が庄内病院に収容された。
 また東田川郡三川村で木造2階建の幼稚園が倒壊、園児2-3人が死亡、また同村で樹木が倒れ、下敷きになった2人が死亡。酒田市内では家屋倒壊1ヵ所。
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