【記事84640】[2019/6/19 09:29]新潟地震と同タイプの逆断層型か 専門家「今後も警戒を」(新潟日報2019年6月19日)
 
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[2019/6/19 09:29]新潟地震と同タイプの逆断層型か 専門家「今後も警戒を」

 北海道沖から新潟県沖にかけての日本海では、過去に津波を伴う大きな地震が発生している。代表例として秋田県沖が震源となった1983年の日本海中部地震や93年の北海道南西沖地震などがある。1833年に今の山形県沖付近で起きた推定マグニチュード(M)7・7の庄内沖地震も津波被害をもたらした。
 気象庁は19日午前0時半から会見し、1964年に発生した新潟地震と同タイプの逆断層型の地震とみられ、震源の位置や深さが類似していると説明した。本県で震度6以上の揺れを観測したのは2007年の中越沖地震以来という。
 地震発生から1週間ほどは、最大震度6強程度の地震が起きる可能性があるとして注意を呼び掛けた。
 都市防災が専門の平井邦彦・長岡造形大名誉教授は「熊本地震では、本震の後に大きな地震があったので今後も注意が必要だ。夜間の避難にも十分注意をしてほしい」と話した。
 遠田晋次・東北大教授(地震地質学)は「活断層の密集域で、一部の断層が動いたのだろう」と話す。今回の震源は陸地に近く、2007年の新潟県中越沖地震とメカニズムや地震の規模が似ているとも指摘する。
 山岡耕春・名古屋大教授(地震学)も1964年の新潟地震と日本海中部地震の震源の間で起きたと指摘し「地震が起きやすいエリアだ」と強調する。
 震源付近を含め、東北地方は地殻を東西に圧縮する力が働いており、ひずみがたまっている。今回もひずみに耐えきれずに断層が上下方向にずれる「逆断層」型の地震が起きたとみられる。
 古村孝志・東京大地震研究所教授(地震学)は「政府の地震調査研究推進本部は、山形県沖で今後30年でM7・7程度の大きな地震が起きる確率はほぼゼロと評価しているが、不確定要素もある」と語る。遠田さんは「しばらくは今回と同規模か、それよりも大きな地震が起きる可能性があるので注意が必要だ」と話した。
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