[2017_09_06_10]原子力規制委員会記者会見録(原子力規制委員会2017年9月6日)
 
参照元
原子力規制委員会記者会見録

原子力規制委員会記者会見録
● 日時:平成29年9月6日(水)14:30〜
● 場所:原子力規制委員会庁舎 記者会見室
● 対応:田中委員長
<質疑応答>
○司会 それでは、定刻になりましたので、ただいまから原子力規制委員会の定例会見を始めます。
皆様からの質問をお受けします。いつものとおり、所属とお名前をおっしゃってから御質問の方をお願いいたします。また、本日は多数の方がお見えでございますので、質問の方は簡潔にお願いいたします。
それでは、質問のある方は手を挙げてください。ミウラさん。
○記者 読売新聞のミウラといいます。よろしくお願いします。
本日の東京電力・柏崎刈羽6・7号機の議題1の件でお伺いしますが、率直に申し上げまして、やはり来週の次回会合に審査書案を取りまとめして、議論をまとめ、最終判断されるという方向で、かなり急いでいらっしゃるように、率直に言って、お見受けしたのですが、その点については、どう理解すればよろしいでしょうか。
○田中委員長 どう受けとめられているかどうかは分かりませんけれども、取りまとめをできるだけする方向では努力していますけれども、まとまるかどうかは、ちょうど今日の議論にもありましたように、いろいろありますから、分かりません。
○記者 まず、任期中にやはり節目というのでしょうか、けじめというのでしょうか、委員長としてはやはり片づけたいという、そういう思いと考えてよろしいでしょうか。
○田中委員長 そんな思いは、ゼロではないかもしれないけれども、それほどそういうことではなくて、そもそも、前にも申し上げましたけれども、この申請はもう4年間技術審査をやってきていて、それだけでは済まないだろうというのはずっと。
ただ、東京電力、この春になってからトップがかわるという話が出て、なかなか今回のようなトップを呼んで聞くという機会がずっと遅くなったということがあって、ぎりぎりになった。それは私としても、ちょっと予定以上にぎりぎりになったなという印象はありますよね。かわる社長や会長を相手に話をしても、しようがないですからね。
○記者 最後に1点ですが、新経営陣に対してはいろいろと厳しいお言葉も投げかけてきましたが、特に汚染水の問題ですとか、あと、放射性廃棄物の問題、今の時点で東電の姿勢、覚悟を示した文書、この内容については、委員長は納得していらっしゃるということでしょうか。
○田中委員長 満点とはほど遠いと思いますけれどもね。一応、先日、そういう意味で文書回答を求めて、回答があって、その中身については、相当私の方からくぎを刺しましたよね。規制委員会に対する答えだけではなくて、国民に対する約束でもあるということとか、新規制基準と同等の扱いの内容であるとかね。当然、東電の将来について縛るものであるとか、そういうことをはっきりと確約させたということで、やれることはやったということですね。
○記者 ありがとうございます。
○司会 では、続けてヨシノさん。
○記者 テレビ朝日、ヨシノです。
2点だけお伺いしたいのですが、今日も委員の方たちに、東京電力が原子力発電を行うに足るに値するということに関して、基本的には異論が出なかったというふうに見えるのですが、委員長はどのように御覧になられましたでしょうか。
○田中委員長 積極的に否定するような意見はなかったという理解をしていますけれども。
○記者 それから、もう一つ、やり切る覚悟を文書の中で、また、トップが来て示したものだと思うのですけれども、これを将来にわたって担保する、文書の中身を将来にわたって担保する仕組みみたいなものが必要だという話になったと思いますけれども、事務方が検討されると思うのですが、どんなものをイメージしていったらよろしいのでしょうか。
○田中委員長 どういうふうな方法があるか、ちょっと今、私も法的な枠組みでどういうふうにできるかは分かりませんけれども、あそこで約束したことが、結局、大きく外れるような状況があれば、それは今の普通の技術審査でもそうですけれども、大きなそういう基準を外れるようなことがあれば、それなりの措置がされるわけですよね、いろいろなレベルで。そういうことができるような方法はないかということの検討をお願いしたということです。
○記者 ありがとうございました。
○司会 続けてナガノさん。
○記者 新潟日報のナガノです。
関連してなのですけれども、処理水ですとか、1Fの廃止措置について、委員から継続的に今後も見ていかなければいけないという意見があったかと思います。委員長としては、今後、このあたりはどういうふうに委員会としてかかわっていくべきだとお考えでしょうか。
○田中委員長 委員会のかかわり方としては、公式には1Fの廃止措置についての認可は規制委員会がやることになっていますから、そういう形で監視検討会をずっとやっていますので。
ただ、それだけではなくて、もっといろいろ自分たちで工夫しているところもあるだろうけれども、結局、単に作業を進めるというだけではなくて、その過程で私がずっと申し上げてきたのは、廃棄物にしろ、汚染水にしろ、最終的には、結局、周りの住民とか県民の理解を得ないと解決しないわけで、そこのところの取組がきちんとしていませんよと。ハウツー的なことを申し上げているのではないのですね。
私どもがかかわるというのは、そういうところは直接的にはかかわることはできないわけですよ、住民との関係とか。だから、そこは東電に対してよくそれを求めたということです。そうでないと、最終的には不安全な状況が残ってしまうから。そういう点では、少し遠い意味でいえば、規制委員会もかかわってくるのだけれども、まず第一義的にそちらをきちんとやるということが大事だということをずっと申し上げてきているので、そのかかわり方だと思いますね。
○記者 関連してなのですけれども、まさに今、トリチウム水の関係で、7月10日の議論を聞いていますと、やはりかなり海洋放出ということを迫ったような印象を非常に受けて、それが若干軟化したような印象も、その後の議論を聞いていると、あるのですけれども、それも含めた廃止措置について、今日、委員長自身も、その実績の部分というのは今後の課題だと、そういうふうにおっしゃっていたかと思いますけれども、また、委員からは、東電の文書というのは決意表明でしかなくて、それに対して適格性ありと言っていいのかというような伴委員から意見がありましたけれども、そういう意味では、そもそも東電に適格性があるかどうかという判断自体は、東電が、例えば、処理水の対応を判断を待ってからしてもいいのではないかと、そういう選択肢もあるのではないかと思いますけれども、この点については、どうお考えなのでしょうか。
○田中委員長 それはあなたの判断ですよね。トリチウム水をどういうふうにするかということについて、そう簡単に答えが出るというような問題ではなくなっていますよね、もう何年も前から。私はもう排水を、要するに、漁民の方たちの理解を得て、それ以外は方法はないだろうと言うのだけれども、それをずっとやらないできて今に至っているわけだから、これを急に、では、排水しますとか何とか言ったって、そう簡単にいくわけではない。
それ以外の方法で解決策があるというのだったら、それをやったらいいですけれども、それもやらない。やれない。今、ためておくだけでしょう。だから、ただ、これは、こういったものは勝手に、では、東電がこうしますと言って済むような話ではないのでね。廃棄物も同じです。そういうことです。
決意表明だけに終わるのではないのという懸念があるから、先ほどの質問にもありましたように、許可の段階でそういうものが法的にきちんと位置付けられるようにしようということを今日はお願いして、その検討を事務方にお願いしたということです。
○記者 分かりました。
最後ですけれども、次回会合で適格性について最終的な判断をされるのかと思いますけれども、いわゆる審査会合でやって、技術的な内容の議論も、それもあわせて次回にやるという認識でいいのでしょうか。
○田中委員長 できるだけのことはやりたいと思っていますけれども、今、どこまでやれるかということは、今ここで、今日の段階で何か申し上げられるような状況までは詰まっていませんね。
○記者 もっと言えば、次回、審査書案というのがいきなり出てくるということもあるのでしょうか。
○田中委員長 可能性は、議論をし始めると、いくらでもあると思います。
○記者 これまで見ていると、委員会で取りまとめしましょうというような合意みたいなものがあってから出てくるような感じがあったと思いますけれども、そういう手続はなくていきなり出るということもあるのでしょうか。
○田中委員長 いや、そんなことはないですよ。審査の方の部隊が一応取りまとめていただいて、それを委員会で最終的に判断をするというプロセスであって、ちょっと理解が違っているのではないですか。
○記者 分かりました。
○司会 続けてナギラさん。
○記者 毎日新聞、ナギラです。
柏崎刈羽の件でまた伺いたいのですが、東電の幹部との意見交換で、7月の時点ではかなり委員長の方も厳しい意見をおっしゃっていて、かなりがっかりしたようなこともおっしゃっていたのですが、8月末の意見聴取と、それから、8月25日の東電の文書、いろいろあって、現状では適格性に関しては問題ないということだと思うのですけれども、何が一番決定的な理由となって、適格性というものを委員長の中で判断されたのか、そのあたりを少し詳しく伺いたいのですが。
○田中委員長 全く保留なしで問題ないということは、今日の議論を聞いていたらお分かりになると思いますけれども、結局、私どもとしてそれを判断するために、できるだけのことをきちんと明確にしていったということです。さっきの繰り返しになるから申し上げませんけれども、文書の位置付けとか、社長の意見交換の中でのお話とかというのは、決してその場限りではありませんよということを位置付けてきたということですね。そういったものをもろもろ判断してということになると思います。
○記者 もう一点、東電から規制委員会の方に出された文書に関して、規制委員会としては、規制委に対するだけではなくて、国民に対するものだというふうにおっしゃっていたのですが、今回の東京電力の適格性に対する判断というのも、これもある意味では東電だけではなくて、国民もそれはよく見ていると思うのですけれども、委員長として、今回の適格性の判断の議論というのは、国民が納得するほど十分尽くされたというふうに思っていらっしゃるのでしょうか。
○田中委員長 国民が納得するというのは、どういうことを言っているのか知りませんけれども、私は、それについて、あなたが期待しているようなお答えをできるような状況にはありませんね。国民が納得するというのはどういう意味ですか。国民というのは誰ですか。
○記者 つまり、例えば、東電に対して言われたときも、これは国民に対してもとおっしゃったと同じように、では、この判断は。
○田中委員長 私は国民を特定しているわけではないですよ。
○記者 私もこの質問は特定して言っているわけではなくて、外から原子力規制というところを見たときに、今回、十分に議論を尽くしたと、そういうふうに広く説明できるほど。
○田中委員長 それは今の段階で判断できませんね。今、そんなにあれするわけではないし、いずれパブリックコメントとか何かの中で、いろいろな御意見が出てくるのではないでしょうか。
○司会 ほかに御質問ある方。スミさん。
○記者 共同通信のスミです。よろしくお願いします。
一点、柏崎刈羽の件ですけれども、東電の適格性について、ここしばらく焦点になっていたと思いますが、法的に位置付けが明確でない、事業者の資金とか、そういうことは炉規法とかにたしか書かれてあったと思うのですけれども、適格性については明確に法的に審査の条件等として位置付けられていない中で、なかなか適格性についての議論で時間をかけられないという事情があったのかなとも思うのですが、それについて一点と、あと、そういった状況の中で、東電はちょっと特殊だという、東電だけが特殊ということかもしれませんけれども、立てつけ上に不備があるとしたら、炉規法とか、設置法とか、省令の改正とか、そういった立てつけについてちょっと改善すべきというお考えはないでしょうか。
○田中委員長 後ろの方の質問から言うと、今のところ、その必要性は感じていないです。
適格性を法的に、明示的に、その言葉を使ってどうこうという条文はありませんけれども、基本的に事業をやる上での安全確保という義務みたいなものはあるわけで、そういったこととの関連できちっと書けないかという、担保になるようなものはないかどうかということを含めて、事務方に今、検討を依頼したということですね。
○記者 あと、追加でいくつか聞きにくいことを聞きますけれども、1点は、田中委員長、常に政治的中立性ということを心砕いていらっしゃったと思うのですけれども、柏崎刈羽原発は東京電力の経営再建の柱ともされていて、与党内にもかなりいろいろなことを言う方がいらっしゃったと思いますけれども、そういった政治的圧力を感じたことはないでしょうか。
○田中委員長 全くないですね。基本的に規制委員会の役割は、規制基準がありまして、その全体像があるわけですけれども、それに適合しているかどうかということで判断する。その適合性を判断するに当たっては、科学的・中立的にやろうということでずっとやってきている。だから、普通であれば、そこで大体終わるのですけれども、今回、東京電力については、1F事故を起こした当事者ということもあって、先ほどもありましたけれども、国民が納得するかどうかということについて、我々としてもいろいろなことを考えて、できるだけそういうことについて、プラスアルファのいろいろなことを考えて取り組んできたということです。ですから、政治的にどうということは全くありません。
○記者 最後に一点なのですけれども、タイミングの問題で、田中委員長が退任間際になって急に議論が煮詰まったという印象がどうしてもあるのですけれども、そうすると、駆け込みで決めたのではないかとか、例えば、審査書案を了承したときのメンバーと、審査書が確定するときのメンバーが違うのではないかとか、いろいろなそういった懸念というか、批判も出てくるかと思うのですけれども、特にタイミングについてはどのように御説明されるのでしょうか。
○田中委員長 別にタイミングを図ってやったわけではないのですね。成り行きでこう来ているだけであって、今日の段階でも本当にどうなるか分からないところがあるわけで、こういう審査案件、先ほども言いましたけれども、4年やっているわけですね。だから、もうとうに済んでなければいけないと思っていたのだけれども、いろいろなことがあって、なかなか技術審査の方が進まないというところがあったり、先ほど申し上げましたけれども、今回のような、議論をする相手が変わるとかいうことがあって。
それから、委員が変わるというのは、そのことで継続性がなくなるわけでも何でもないのですから,そのことは議論の外だと思います。
○記者 分かりました。最後にもう一点だけ。今日の会合の中で田中委員長がぼそっと、まだ早いとか、結論をちょっと急ぎ過ぎましたねという発言もあったのですけれども、田中委員長としても、かなり前向きというか、前のめりというか、できるだけ早く取りまとめたいというあれはあったのでしょうか。
○田中委員長 違う、違う、それは更田さんの判断はどうですかと聞いたときに、まだいろいろ議論が足らないところで聞いたのはちょっと申し訳なかったかなという意味であって、別にあなたが言っているような意味で前のめりとか何かではないですよ。議事進行上の問題です。
○司会 それでは、御質問ある方、手を挙げていただけますか。最後、4名でよろしいですかね。そうしたら、こちらの後ろの方。
○記者 東京新聞のオガワといいます。よろしくお願いします。
東電のことに関してなのですけれども、新経営陣になって、委員長、いろいろ問いただしてきたと思うのですけれども、1点だけ、事故を起こした当事者で、福島の廃炉、廃止措置もしていて、賠償を続けている東電に対して、仮に柏崎刈羽で事故が起きた場合の資金確保のめどについて、これまで問いただしていないと思うのですけれども、これを聞く必要はなかったのでしょうか。それは聞く必要はないという判断なのでしょうか。
○田中委員長 今、おっしゃったようなことを明示的には聞いていませんけれども、必要な資金とか、経営体制の問題については、社長がきちっと責任持ってやりますと明言されているわけですね。ただ、今の状況ですと、多分、経済産業省になると思いますけれども、そういうところが相当、東京電力の事業計画とか何かについてもいろいろ指導しているわけで、そこのところについても社長の明言とか、あそこに書いてある回答の内容についてはきちっと確認する必要があるね、尊重してもらうようにする必要があるねと、今日はそういう議論をしたのですけれどもね。
○記者 新たな事故処理も含めて、全般的な資金確保については問いただしたという認識なのですか、今。
○田中委員長 それも含めてですね。
○記者 分かりました。
○司会 続けて、シゲタさん。
○記者 NHKのシゲタです。
柏崎刈羽のことについてお伺いしたいのですが、文書をどうやって将来的に捕捉していくかというところで、今後、議論、検討が事務方で進んでいくと思うのですけれども、文書を読んでみても、今日の伴さんのお話でもありましたとおり、意思表明、決意表明にしか見えなくて、結構、定性的な文言が多いなと思っているのですね。それをできたかどうか、できなかったかどうかをどう判断できるのだろうと一つ疑問に思っておりまして、その辺、拘束するという意味で、どう見きわめていくのか、考えをお伺いしてもよろしいでしょうか。
○田中委員長 定量的なものというのはどういう意味でおっしゃっているのか、定性的というのはどういうものを言っているのか分かりませんけれども、私どもとしては、きちっと明らかにすべきことについては30日の議論の中で明確にしたと思います。ただ、そのことをきちっと将来にわたって確実なものにするための枠組みを、もう少し法的な意味で、許可の中でどうできるのかということについて、今日は検討を依頼したということです。それで具体的になってくると思います。
○記者 もう一点お伺いしたいのですけれども、先ほど委員会の中では、審査書案と、今日、宿題として事務方に出されたものを整理してセットで出すという指示があったと記憶しているのですが、率直に、今日の議論は適格性の議論であって、宿題を出されたのであれば、適格性のことに関するものだけ次回示して、その後に審査書案というやり方もあったのではないかと個人的に思うのですけれども、なぜセットに出す意味があるのか、お伺いしてもよろしいでしょうか。
○田中委員長 セットにするかどうかも含めて、まだ決めていないですけれども、技術審査書というのは必要条件、共通のものとして。まず、これがきちっとクリアできなかったら、その先は行けないわけですよ。その上で、さらに東京電力については適格性というものについての判断も入れましょうということなのですね。だから、どっちが先というのなら技術審査書の方が先になるだろうと思いますけれども、両方ないと、私どもとしては、柏崎刈羽の審査については必要十分な条件が満たされていないと、そういう判断なのですね。
○記者 細かいのですけれども、仮になのですが、両方セットで出てきて、審査書案だけ取りまとめて、適格性については継続議論というケースもあり得るということなのでしょうか。
○田中委員長 余り仮の議論してもしようがないでしょう、ここで。
○司会 続けてアベさん。
○記者 日本経済新聞のアベです。
実効性の担保のところでもう一つお伺いしたいのですけれども、今日、現場は、信頼性などについて評価をしていたと思います。技術的な面についても、ほかの電力会社とも遜色はないという話があったと思います。その反面で、経営陣については、以前の廣瀬社長については、いろいろ動き回っているというような、一定の評価をするようなお話が出ていたと思うのですか、新しい経営陣については、信頼性というような言及はなかったと思います。そういう面で、担保するというのは、まだ経営陣に対して不安が残っているからこそ担保を求めるというふうにも受けとめられたのですが、改めて、どうして担保を求めないといけないのかというところを伺えればと思うのです。
○田中委員長 どうして求めないといけないのかというのは、私どもの判断ですね。考え方ですね。だから、一般的な意味での原子力発電所の審査であれば、技術審査のところプラスいくつかありますけれども、そういうプロセスで決まるのだけれども、今日のような議論をして、そこできちっと文書回答の担保も取るべきだというのは、我々の判断です。そうしなければいけないということではなくて、そういう私どもの判断です。だから、前の社長であろうが、新しい社長であろうが、それは同じだと思いますね、私は。
○記者 では、新経営陣は十分信頼し切れないというところについては、何かあるのでしょうか。
○田中委員長 信頼し切れないというか、別に人がどうということではないのですね。古かろうが新しかろうが、誰になろうが、その組織としての責任としてきちっと信頼できるものでないといけないということを言っているわけです。それが結局は原子力の安全を保証していく一つのベースになりますので、それを求めているということです。それをもっと確実な形で明示的にやろうというのが今日の議論の結論です。
○記者 分かりました。
○司会 では、最後、一番前の方。
○記者 フリーの記者のヨコタハジメですけれども、北朝鮮の脅威、緊張がますます高まる中で、原発へのテロ、あるいはミサイル攻撃に対するリスクへの対応について、安倍政権と最近、何回ぐらい、どういう話をしているのか、お聞きしたいのです。ちなみに1994年のアメリカと北朝鮮の緊張が極度に高まったときには、羽田政権のときなのですが、警察のトップと自衛隊のトップが話し合って、北陸地方の原発テロに対してどう対応するのか、このままだと自衛隊が十分迅速に対応できないのではないかという話し合いをしているのですが、今回の場合は安倍政権とどういう話し合いをなさっているのでしょうか。
○田中委員長 何かやっていますか。やっていないでしょう。やっていませんよ。そっちの問題は規制委員会とか規制庁の問題ではありませんのでね。
○記者 原発の稼働をとめるべきではないかという議論は、規制庁、あるいは政府。
○田中委員長 そういう主張をされる方もおりますけれども、緊張が高まったらとめるべきだとか、緊張が高まったら何かすべきだというのは、それはそれぞれのお考えがあるでしょうから、今、私が答えることではありません。
○記者 アメリカでは。
○司会 繰り返しになっていますので。
○記者 アメリカでは150人の兵士が。
○田中委員長 そういう演説は聞いてもしようがないから。
○記者 アメリカでは150人の兵士が原発を守っているのですが。
○司会 質問をお願いいたします。質問ありますか。
○記者 あります、あります。日本の原発テロ対策は不十分だと認識なさっていないのですか。アメリカでは150人の兵士が原発を守っているのですが、今の余りに貧弱な体制で放置していいと考えてられるのでしょうか。
○田中委員長 日本のテロ対策をあなたはどこまで御存じだか知りませんけれども、それはあなたの主張として聞いておきます。
○司会 それでは、本日の会見は以上としたいと思います。どうもお疲れさまでした。

KEY_WORD:FUKU1_:HIGASHINIHON_:KASHIWA_:田中俊一: