[2016_10_20_02]炉心注水量3分の2に 東電 汚染水処理加速狙い(東奥日報2016年10月20日)
 
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 東京電力は19日、原子力規制委員会の福島第1原発の廃炉作業に関する会合で、1〜3号機の溶け落ちた核燃料を冷やすため、炉心に注入している水量を現行の3分の2に減らす方針を示した。それぞれ毎時4・5から同3トンにする。
 汚染水の浄化を加速させるのが狙い。建屋地下の汚染水を処理して一部を炉心に戻す、汚染水処理設備の余力を増やす。
 東電によると、注水量を減らすと現在30度前後で推移している1〜3号機の原子力圧力容器の底部温度は7、8度上昇するが、制限値の80度には十分余裕があるとしている。各号機とも1週間ごとに毎時0.5トンづつ注水を減らす。異常な温度上昇がないことを確認し、その後同様の手順を繰り返す。更田豊志委員長代理は「温度だけでなく、放射性物質の放出量の変化もしっかり情報公開してほしい」と注文をつけた。またこの日の会合で、規制委は1〜4号機建屋の周囲の土壌を凍らせる汚染水抑制策「凍土遮水壁」を巡り、急激な地下水位の低下を避けるために設けている建屋山側の隙間7カ所のうち2カ所の凍結開始を了承した。
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