[2015_09_14_01]地下水を初放出 福島第1原発サブドレイン計画 (東奥日報2015年9月14日)
 
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 東京電力は14日、福島第1原発建屋周辺の地下水を浄化して海に流す「サブドレイン計画」で、昨年試験的にくみ上げ保管していた地下水を初めて放出した。計画は、第1原発の汚染水を減らすための抜本的対策の一つとされている。
 今回の放出は、昨年くみ上げ、四つのタンクで保管している約4千トンのうち約850トン。放射性セシウムや、ベータ線を出す放射性物質の濃度が検出限界値未満であることを東電が確認した。トリチウムは東電や第三者機関の分析で放出基準値(1リットル当たり1500ベクレル)を下回る同330〜600ベクレルだった。
 第1原発では1日約300トンの地下水が原子炉建屋に流入し、放射性物質に触れて汚染水となり、増え続けている。建屋周辺のサブドレインと呼ばれる41本の井戸から地下水をくみ上げ、建屋への流入を防ぐ計画で、国や東電は流入量を半分程度に減らせるとしている。東電は今月3日からサブドレインで地下水のくみ上げを始めており、これらの水も浄化処理した上で海に放出する。
 計画は地元の漁協が8月25日に正式容認した。
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