[2014_08_03_01]トレンチ凍結へ氷投入 福島第1原発汚染水対策 1日15トン、今月中旬まで(東奥日報2014年8月3日)
 
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 福島第1原発で汚染水がたまる海側トレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)の凍結止水工事が難航している。
 東京電力はトレンチと2号機タービン建屋の接続部に日量約15トンもの氷を投入するなど冷却対策に本腰を入れているが、専門家からは「技術解析が不十分だ」との指摘もでている。
 2,3号機タービン建屋につながるトレンチには汚染水約1万1千トンがたまり、海への流出が懸念されている。
 東京電力は2号機海側のトレンチ接続部に凍結菅を設置し、水を凍らせて「氷の壁」でふさいだ後に汚染水を抜き取る計画を立てた。だが4月末に凍結作業を開始してから3カ月が経過しても十分に凍らせることができない。
 接続部周辺で水の流れがあることが原因とみられ、東電は付近の観測用の穴から試験的に氷約2トンとドライアイスを投入したところ、12度だった水温が7.8度まで低下した。
 東電は「氷の壁」にはトレンチ内の水温を5度以下まで下げなければならないと試算しており、凍結菅を19本から22本に増やしたほか、7月30日からは氷を連続して投入している。
 2時間かけて約2トンの氷を投入し1時間観測するという3時間のサイクルを8月中旬まで続ける。1日の投入量は約15トンに上る。
KEY_WORD:FUKU1_:東京電力:福島第一原発:高濃度汚染水:氷の壁:凍結止水:ドライアイス:東電「福島第1廃炉推進カンパニー」の増田尚宏なおひろ最高責任者:凍土遮水壁:会津大の角山茂章教育研究特別顧問安全工学: