[2021_05_10_01]原発処理水「丁寧な説明を」「福島だけの放出は認められない」世論調査から見えた 福島県民の思い(福島テレビ2021年5月10日)
 
参照元
原発処理水「丁寧な説明を」「福島だけの放出は認められない」世論調査から見えた 福島県民の思い

<福島テレビと福島民報社が5月8日に共同で行った福島県民世論調査>
(海洋放出の方針決定について)「国民に丁寧に説明し理解を深めたうえで決定すべき」と答えた人が32.1%で最多に、次いで「福島のみの放出は認められない」が25.2%という結果に。この数字から福島県民の多くが海洋放出に慎重な姿勢を示していることが伺える。
 その理由にも繋がる「懸念」について、約4割の方が「新たな風評被害の発生」と答えていて、健康被害よりも偏見や差別を懸念する人が多いことが分かる。

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 2年後を目途に始まるとされる処理水の海洋放出を前に、何が求められているのか?
菅首相:「政府を挙げて風評対策を徹底することを前提に、海洋放出が現実的と判断し、基本方針を取りまとめました」
 政府が、福島第一原発に溜まり続ける処理水の処分方針を決めてから約1カ月。
 トリチウム濃度を国の基準の40分の1、WHOが定める飲料水基準の7分の1に薄めた上で放出するなど「安全性の確保」と「風評対策の徹底」を前提にこれまで福島県や自治体、漁業関係者などへの説明を行ってきたが…
 郡山市30代女性:「(情報発信の)回数も、もちょっと増やしても良いと思いますし、何も分からない人でも分かるような詳しい説明もあってもいいのかなと」
 三春町30代男性:「色々情報が錯綜して分かってない所もあるんですけど」
 福島県民から聞かれたのは、処理水についての説明不足。
 世論調査では、処理水に関して国民の理解は深まったか聞いたところ「さほど深まっていない」「まったく深まっていない」と答えた人が、全体の7割を占めた。
 福島県・内堀雅雄知事:「なぜこういった政府としての判断を下さざるを得なかったのか。また、伝えるだけではなく伝わる情報発信をしていただくことが何よりも重要だと考えています」
 内堀知事は安全性や処分方法も含め「処理水の問題は日本全国の問題」との考えを示し、政府に改めて正確な情報発信を求めた。
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