[2019_02_13_06]なぜ原発再稼働にこだわるのか(菅直人公式サイト2019年2月13日)
 
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なぜ原発再稼働にこだわるのか

 今日の毎日新聞の5面に「国民民主党は『世界最高水準の規制基準を満たしたものは例外的に再稼働を認める』(玉木代表)」との記述があり、驚きました。この「世界最高水準の規制基準」という表現は安倍総理が日本の新規制基準についてよく使う表現です。しかし福島原発事故後、原発の安全設備として建設中の最新の原発にはメルトダウンに備えたコアキャッチャーが設けられ、航空機の衝突に備えて格納容器も二重になっています。日本の原子力規制委員会が審査する新規制基準にはそうした安全設備は要求されておらず、とても「世界最高水準」とは言えません。
 国民民主党が原発の再稼働を容認しようとしているのは電力総連の支援を受けているからとされています。原発ゼロを進めるにあたって雇用の確保などについて、労働組合の意見を聞くことは重要です。しかし、原発ゼロを進めるかどうかは広く国民の声を聴くべきです。小泉元総理をはじめ自民党内にも原発ゼロを求める声は高まりつつあります。東電の社長を含め、経営者団体の姿勢も原発から再エネへと変わりつつあります。世界の流れも同様です。
 史上最大の原発事故を起こした我が国が原発ゼロに向かうのは極めて自然な選択です。国民民主党がこうした原発ゼロへの流れを無視し、一部の電力関係労働組合に振り回されていては国民の理解が得られるとは思えません。

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