[2014_04_11_01]福島原発 地下水からトリチウム 東電、井戸運用の説明混乱(東奥日報2014年4月11日)
 
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 東京電力福島第1原発の汚染水対策として、地下水を海に放出する「地下水バイパス」計画をめぐり、東電は10日、地下水をくみ上げる井戸の1つで1リットル当たり1300ベクレルのトリチウムを検出したと発表した。この井戸の運用に関し、東電の説明が二転三転する混乱があった。
 東電によると、12本ある井戸のうち、最も南側にあり、汚染水漏れがあったタンクに近い「12番」の井戸で、8日採取した水から過去最高となる1300ベクレルのトリチウムが検出された。
 地下水放出で東電と国はトリチウム濃度を法令基準(1リットル当たり6万ベクレル)の40分の1の1500ベクレルと厳しい基準を新たに設定し、福島県の漁業の了解を得た経緯がある。
 東電福島本社広報部は10日夜の記者会見で「仮に今後1500ベクレルを超えた場合は、その井戸でのくみ上げを停止する。」と説明した。だが、会見中に東電本店から連絡が入り「傾向を監視するため、くみ上げを継続する」と正反対の内容に訂正した。
 これに対し、報道各社から質問が相次ぎ、結局「方針は決まっていない。検討している段階」と再訂正した。
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