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●初めに
以下の記事一覧は日本原子力発電(日本原電)の敦賀原発2号機の活断層問題に関するものです。記事総数は68件です。ご参考になさってください。
 
 
● 運転状況 日本原電サイトは コチラ 敦賀原発のWikipediaは コチラ
 
発電炉名 炉型 出力(万kW) 運転開始 運転年数
事故時の状況 (※3) 事故時の状況詳細 現在の状況 (※4)
敦賀1 BWR 35.7 1970/03/14 45年(※1) 停止中 定期検査中 廃炉中
敦賀2 PWR 116 1987/02/17 34年(※2) 運転中 運転中 規制委の審査中断中
敦賀3 PWR 153.8 建設準備中
敦賀4 PWR 153.8 建設準備中
 
※1:敦賀1号機は2015年3月17日に廃炉となったので、1970年から2015年まで約45年を運転年数とした。
※2:敦賀2号機の運転年数は、運転開始(1987年2月)〜現在(2021年9月)であるので、34年とした。
※3:事故とは2011年3月11日に発生した東電福島第一原発事故の意味
※4:現在とは2021年9月3日とする。
 
 
● 浦底断層模式図(図1)と敦賀原発地形図(図2)
 図1は浦底断層の模式図、参照した記事は コチラ
 図2は敦賀原発周辺の地形図、参照元は コチラ 、浦底断層の断層崖が明瞭に分かる。


●記事一覧

 
(1)1995/01/17 兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)発生
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(2)1995/02/02 論壇 中山鉄則 地震による原子力災害に備えよ
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 日本の場合、大地震と原発事故の同時発生が一番怖いが、その可能性は無視できない。柏崎刈羽(新潟)、東海・常陽(茨城)、浜岡(静岡)、敦賀・美浜・高浜・大飯・もんじゅ・ふげん(福井)、島根(島根)、伊方(愛媛)の各原発は、地震予知連が示した「特定観測地域および首都圏観測強化地域」という大地震発生の可能性が高い地盤の上に建てられている。
 
論壇 中山鉄則 地震による原子力災害に備えよ 朝日新聞  1995/02/02

 
(3)1995/02/08 原発・再処理工場の耐震性 見直しに多い課題
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 福井県の敦賀半島は、日本原子力発電の敦賀発電所(二基)と動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の新型額換炉「ふげん」、高速増殖原型炉「もんじゆ」などが集中しているが、周辺には断層も多い。
 敦賀発電所の敷地内には活断層の浦底断層が通っているが、さらに北東にある長さ二十キロの甲楽城(かぶらぎ)断層が動いた方が影響が大きいことがわかった。日本原電は「過去五万年動いていないので、活動度は高くないが、1、2号機とも、この断層が動いても十分耐えられることを確認している」という。
 
原発・再処理工場の耐震性 見直しに多い課題 朝日新聞  1995/02/08

 
(4)1995/03/15 阪神大震災級で原発51基中 48基が耐震設計超す揺れ 原電推定
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 日本原子力発電(本社・東京都千代田区)が、阪神大震災級の地震が起きた場合の原子力発電所の地盤の揺れを推定した結果、国内で運転中の原発51基のうち、48基で国の安全審査基準である耐震設計値を上回る強い揺れになることが14日、明らかになった。(中略)
 国内各電力会社の全原発51基(試運転中も含む)の耐震設計値と今回の推定値(400ー300ガル)を比較した結果、AS、AAクラスとも最大推定値(400ガル)が耐震設計値を上回ったのは、敦賀1号、高浜1-4号、伊方1、2号、島根1、2号、福島第一、福島第二原発や九州、北海道のすべてなど30基。
 
阪神大震災級で原発51基中 48基が耐震設計超す揺れ 原電推定 毎日新聞  1995/03/15

 
(5)1995/10/15 縦揺れ感知 地震計なし 専門家「安全上、重大なミス」 初期の原発11基
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 日本原子力発電、東京、中部、中国電力の四社が運転している初期の沸騰水型原発計11基に、地震の縦揺れを感知して原子炉を緊急自動停止させるための地震計が無かったことが14日までにわかった。(中略)
 縦揺れを感知する地震計がないのは、運転中の沸騰水型原発26基のうち、日本原子力発電の東海第二原発、敦賀原発1号機▽(後略)
 
縦揺れ感知 地震計なし 専門家「安全上、重大なミス」 初期の原発11基 毎日新聞  1995/10/15

 
(6)1998/01/21 「普通の地震」で壊れた新幹線 リスクに甘い日本社会 原発直撃もタブー視
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 そして、阪神大震災は、リスクに対して考えが甘い日本社会の氷山の一角、と実感するに至った。それは力武氏の活断層危険度ナンバー2が福井県敦賀市、と知ったときだ。
 私は敦賀市に90年から3年間「駐在記者」として住んでいた。同市内には高速増殖炉「もんじゅ」や敦賀原発、隣町には美浜原発がある。しかし、敦賀が活断層地震のハイリスク都市であることは一市民としても記者としてもー度も行政から警告されなかった。
 
「普通の地震」で壊れた新幹線 リスクに甘い日本社会 原発直撃もタブー視 毎日新聞 1998/01/21

 
(7)2006/05/26 原発と地震 揺らぐ耐震性 見直し急 耐震指針
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 リアス式海岸が続く福井県敦賀市の敦賀半島。海岸線だけでなく山すそも曲がりくねっている。しかし、岬の先端にある日本原子力発電敦賀原発1号機と隣の2号機の炉心からわずか300メートルほどの山すそは、北西から南東にかけてほぼ一直線になっている。政府の地震調査研究推進本部は04年1月、航空写真などから、ここに活断層が走っている認定。一連の活断層帯が動けば「マグニチュード7.2程度の地震が推定される」と発表した。
 20数年前、2号機建設前の調査で、この断層は古いから地震を起こさないと判断した原電は「仮に、活断層であっても原発は安全と04年に数値計算で確かめた」と説明する。にもかかわらず「万全を期すため」、昨年10月、山すそを大きく削り、改めて調査を始めた。調査結果は秋ごろに報告する予定だ。
 
原発と地震 揺らぐ耐震性 見直し急 耐震指針 朝日新聞  2006/05/26

 
(8)2006/09/19 原発の耐震設計審査指針改訂
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(9)2007/07/16 新潟県中越沖地震発生
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(10)2008/04/01 活断層、原発は安全? 「追認」に転換 耐震性評価
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 原発の直下や間近を活断層が通っている実態が31日、事業者による耐震再評価で明らかになった。いずれも従来、研究者らから指摘されながら否定してきた活断層を追認したものだ。(中略)
 原発や高速増殖原型炉「もんじゅ」が集中する福井県では、事業者が従来否定してきた活断層を大幅に認めた。その結果、関西電力美浜原発やもんじゅの直下、日本原子力発電敦賀原発の原子炉からわずか200メートルを活断層が通っているなど、従来より厳しい前提で耐震性が評価された。
 いずれも、これまで活断層ではないかと指摘されていた断層だ。しかも、旧指針でも対象になる5万年前以降の活動が確認され、事業者の従来の想定が甘かったことが裏付けられた。
 専門家はかねて事業者の評価は不合理と指摘していた。2月の原子力安全委員会の検討委員会では、敦賀原発横の断層の評価について「地質学の基本をねじ曲げた解釈」(中田高・広島工大教授)、「専門家がやったとすれば犯罪」(杉山雄一・産業技術総合研究所活断層研究センター長)と厳しい言葉が飛んだ。
 これに対し31日、経済産業省で記者会見した電力会社の担当者は「当時の知見では分からなかった」「新たに調査した結果」と口をそろえた。
 活断層の長さは地震の規模と直結する。活断層の認定をめぐっては、たびたび過小評価が問題になってきた。国の地震調査委員会との手法の違いも批判されてきた。(後略)
 
活断層、原発は安全? 「追認」に転換 耐震性評価 朝日新聞  2008/04/01

 
(11)2008/04/25 活断層探し厳格に 原発周辺審査手引案 活用が課題 原子炉付近でも解釈に誤り 電力と専門家の距離ルール化へ
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 国の原子力安全委員会が原発周辺の活断層調査についての手引案をまとめた。5月12日まで一般の意見を募っている。原発の耐震指針が06年、28年ぶりに改定されたことにともない、具体的に活断層をどう調査するのかが、懸案となっていた。各原発の耐震性再評価(バックチェック)では、過去の活断層調査のほころびが次々に浮かび上がった。新指針や新手引を生かす態勢づくりが今後の課題になる。 (佐々木英輔)(中略)
 手引の検討委員会では、日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の敷地内を通る浦底断層の調査も不適切な例として挙がった。
 「これが審査を通る見込みで出されているのは問題。かなり厳しい内容で手引を作らなければならない」。中田さんは、04年に提出された3、4号機増設申請書の地質断面図の問題点を指摘した。
 3万年前以降に堆積した地層の上に、より古い岩盤がおおいかぶさるように乗っている構造について、原電は活断層によるものではないとしていた=図。原電の通りなら、古い岩盤が数メートルせり出した不自然な状態が数万年にわたって続き、その下の空間に新たな地層が積もっていったことになる。
 
活断層探し厳格に 原発周辺審査手引案 活用が課題 原子炉付近でも解釈に誤り 電力と専門家の距離ルール化へ 朝日新聞  2008/04/25

 
(12)2009/02/26 福井の5原発 「活断層の評価が甘い」 保安院の見直し指示
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 原発の事業者が耐震安全性を自己評価した結果を審査している経済産業省原子力安全・保安院は25日、高速増殖原型炉「もんじゅ」など福井県内の5原発で、地震の大きさを左右する活断層に関する評価が過小だとして、想定される地震の揺れの強さ(基準地震動)を見直すよう事業者に求めた。原発事業者に対し、保安院が活断層評価の見直しを求めたのは初めて。(中略)
 もんじゅ(日本原子力研究開発機構)や美浜原発(関西電力)の南西を通る3つの活断層は従来の最大19キロが41キロに、敦賀原発(日本原子力発電)の北東を通る二つの活断層は同32キロが61キロと評価され、それぞれ基準地震動が引き上げられる可能性が出てきた。
 
福井の5原発 「活断層の評価が甘い」 保安院の見直し指示 中日新聞  2009/02/26

 
(13)2011/03/11 東電福島第一原発事故発生
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(14)2011/07/14 県内原発の安全性は 若狭湾は活断層の巣 国評価 揺らぐ信頼性
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 国の指針に基づく耐震安全性再点検で、県内原発に関して考慮すべき活断層とされたのは計21ヶ所。原発14基がある若狭湾周辺は「活断層の巣」とも形容される。(中略)
 渡辺教授は「基本的に活断層は認めない。認めざるを得ない場合は短くとらえて、評価を"値切って"きた」と事業者の姿勢や国の審査体制を批判。評価結果の信頼性に疑惑の目を向ける。
 例えば、大飯原発周辺にある海底活断層2本は、若狭町方面に延びる熊川断層と一体で評価されるべきだと指摘。浦底断層によって敦賀原発では「揺れ」ではなく「ずれ」による被害が起きるとし「土地自体が折れ曲がってしまえば、耐震設計うんぬんの話ではなくなる」と立地自体の見直しを求める。
 
県内原発の安全性は 若狭湾は活断層の巣 国評価 揺らぐ信頼性 福井新聞  2011/07/14

 
(15)2011/08/12 敦賀原発直下 断層動く恐れ 原電「影響を再検討」
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 福井県敦賀市の日本原子力発電(原電)敦賀原発で、原子炉の真下に延びた「破砕帯」と呼ばれる断層が、活断層「浦底断層」の影響で動く可能性のあることが分かった。破砕帯はこれまで「活動性はない」とされ、原発の耐震設計の際に考慮されなかったが、東日本大震災で同種の断層が動いたことが判明。原電側は「原子炉への影響を再検討し、8月中に見解を出す」と話している。
 
敦賀原発直下 断層動く恐れ 原電「影響を再検討」 静岡新聞  2011/08/12

 
(16)2011/10/16 地震学会 大震災予測出来ず反省 物言える地震学者に 想定見直しを
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 15日に閉幕した日本地震学会の研究発表は東日本大震災が中心となり「大地震を予測できなかったのほ痛恨の極み」などと自己批判の発言が相次いだ。いまだ収束しない福島第一原発の事故を招いた大震災の教訓を胸に、地震学者たちは「原発震災」と向き合っている。(中崎裕)(中略)
 敦賀原発福井県)などで活断層が過小評価されていると指摘する渡辺満久東洋大教授ほ「以前は原発周辺の活断層がどう評価されているのか、関心すらなかった」と自省した。「国の審査は不十分。若狭湾で地震による原発事故が起きたらこの国は終わる」と危機感を語った。
 
地震学会 大震災予測出来ず反省 物言える地震学者に 想定見直しを 中日新聞  2011/10/16

 
(17)2012/03/06 浦底断層 敦賀原発下連動35キロ 参総研調査 従来は過小評価
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 日本原電敦賀原発1、2号機の敷地を通る活断層「浦底(うらぞこ)−柳ケ瀬山断層帯」(浦底断層)は少なくとも全長35キロあり、マグニチュード(M)7.4程度と従来の想定の2倍以上に当たるエネルギーの地震を起こす可能性が高いことが5日、産業技術総合研究所の杉山雄一主幹研究員らの調査で分かった。
 浦底断層の南部にある複数の断層が広域で連動する可能性もあり、杉山氏は「最悪の場合も考えないといけない」として、大規模な連動地震についても考慮すべきだとしている。
 政府の地震調査委員会や日本原電は連動する他の断層も含め、全長25キロでM7.2程度と評価しており、過小評価だった可能性が高い。原発の立地場所として問題があることを示すもので、安全性の再検討は必至だ。日本原電は「現段階では、コメントは何もない」としている。
 杉山氏は、原発の耐震性を評価する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議の委員。(後略)
 
浦底断層 敦賀原発下連動35キロ 参総研調査 従来は過小評価 福井新聞  2012/03/06

 
(18)2012/04/25 敦賀原発、立地不適格か 直下の断層、動く可能性 保安院調査
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 福井県敦賀市の日本原子力発電(原電)敦賀原発の直下を通る断層の一種「破砕帯」に関して、専門家でつくる経済産業省原子力安全・保安院の意見聴取会は24日、現地調査し「敷地内を通る活断層の浦底断層の活動に引きずられて動く可能性が高い」として原電に追加調査を求めた。破砕帯が動く危険性が確認されれば、原発立地の適性を欠き、廃炉になる可能性がある。
 
敦賀原発、立地不適格か 直下の断層、動く可能性 保安院調査 東京新聞  2012/04/25

 
(19)2012/09/12 県内で破砕帯再調査 「敦賀は副断層か」焦点
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 破砕帯の再検証が全国に広がる発端は、保安院が4月に敦賀原発で行った現地調査。敷地内を通る活断層「浦底断層」から複数の破砕帯が枝分かれするように1、2号機の直下にも延び、同行した専門家は「浦底断層に引きずられる形で動いたのではないか」と指摘。活断層である可能性が浮上した。
 原電は活動性を否定したものの、保安院は再調査を指示。地層と破砕帯の関係や、破砕帯の活動性の有無などを確認し、11月に結果を報告する予定。
 国の規定では、自ら地震を起こす主断層だけでなく、これに連なる副断層も活断層として扱い、その上に原子炉を設置することは「想定していない」としている。一方、保究院は「副断層と認められても廃炉となる法的手続きはない」ともいう。
 
県内で破砕帯再調査 「敦賀は副断層か」焦点 福井新聞  2012/09/12

 
(20)2012/09/19 原子力規制委きょう発足 40年制限など課題山積
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 19日に発足する「原子力規制委員会」は、東京電力福島第1原発事故を教訓に原子力の安全規制を一元化し、原子力規制への取り組みを刷新する。ただ発足が遅れたこともあり、原発の運転期間の40年制限や再稼働への対応など直面する課題は山積している。(中略)
 原電敦賀原発や北陸電力志賀原発(石川県)では、直下にある断層が活断層である疑いが浮上。関電美浜など4原発でも、敷地内の断層が重要施設に影響を与える恐れが指摘され、各電力会社が現地調査を進める。
 規制委はこうした断層について独自の調査も実施する方針。結果次第では、廃炉に追い込まれる可能性がある。
 
原子力規制委きょう発足 40年制限など課題山積 東奥日報  2012/09/19

 
(21)2012/12/11 廃炉は事業者判断
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 日本原子力発電敦賀原発の原子炉直下にある破砕帯が「活断層」である可能性が高まった。原子力規制委員会ば、委員から異論が出なければ、再稼働を認めないことを原電に伝える方針だ。規制委に廃炉を求めるまでの法的権限はなく、判断は原電自身に委ねられるが、再稼働できない状況が続くため、廃炉は避けられなくなりそうだ。
 
廃炉は事業者判断 東奥日報  2012/12/11

 
(22)2012/12/11 敦賀2号機 廃炉濃厚 「破砕帯は活断層」 規制委調査団が見解
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 日本原子力発電敦賀原発(福井県)の原子炉直下にある断層(破砕帯)が活断層かを判断する原子力規制委員会の評価会合が10日開かれ、島崎邦彦委員長代理ら現地調査団の5人の専門家は「活断層である可能性が高い」との見解で一致した。今回の評価結果で、停止中の敦賀1、2号機は再稼働が極めて困難になり、特に原子炉直下に活断層がある可能性を指摘された2号機は廃炉を迫られる可能性が濃厚になった。
 
敦賀2号機 廃炉濃厚 「破砕帯は活断層」 規制委調査団が見解 東奥日報  2012/12/11

 
(23)2012/12/11 原電、建設時に断層調査 敦賀原発2号機直下 国「危険性」認識せず
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 原子炉直下に活断層がある可能性が高いと認定され、廃炉の公算が大きくなった日本原子力発電敦賀原発(福井県)をめぐり、30年以上前の2号機建設時に行われた国による安全審査で、今回問題となった2号機直下の破砕帯へ断層)や敷地内の活断層を原電が追加調査していたとみられることが11日、分かった。原子力規制委員会の現地調査団メンバーで、活断層が専門の鈴木康弘名古屋大教授が明らかにした。
 
原電、建設時に断層調査 敦賀原発2号機直下 国「危険性」認識せず 東奥日報  2012/12/11

 
(24)2012/12/11 「再稼働審査できない」 敦賀・活断層 規制委、重い判断
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 原子力規制委員会は10日、日本原子力発電敦賀原発(福井県)原子炉直下の断層は活断層である可能性が高いと認定L、田中俊一委員長が「再稼働の審査はできない」と、廃炉につながる重い判断を初めて示した。原発問題が人きな争点となった衆院選の投開票前に"駆け込み″で結論を出した形。原発に依存する各地の電力会社や立地自治体の今後に大きな影響を与えるのは必至だ。
 
「再稼働審査できない」 敦賀・活断層 規制委、重い判断 東奥日報  2012/12/11

 
(25)2012/12/11 敦賀2号廃炉の可能性 「原子炉直下に活断層」 規制委見解
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 日本原電敦賀原発の原子炉直下にある断層(破砕帯)が活断層かを判断する原子力規制委員会の評価会合が10日開かれ、島崎邦彦委員長代理ら現地調査団の5人の専門家は「活断層である可能性が高い」との見解で一致した。田中俊一委員長は「今のままでは再稼働の安全審査はとてもできないと判断した」と述べた。停止中の敦賀1、2号機は再稼働が極めて困難になり、特に原子炉直下に活断層がある可能性を指摘された2号機は廃炉を迫られる可能性が高くなった。
 
敦賀2号廃炉の可能性 「原子炉直下に活断層」 規制委見解 福井新聞  2012/12/11

 
(26)2012/12/12 敦賀・廃炉か 全原発の調査は不可避
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 まっ黒という判定だ。科学者たちは、日本原電敦賀原発2号機が地震の卵″の上にある危ないものだと評価した。地震国日本の地下は断層だらけではないか。全原発の総点検は避けられない。
 4人の専門家の判断は、ずれることなく一致した。活断層だ。敦賀原発2号機の運転開始は1987年2月、比較的新しい部類に入る。だが、四半世紀もの間、地震の卵″と言われる不安定な地層の上に原子炉が乗っていた。背筋が寒くならないか。
 敦賀原発の敷地内には「浦底断層」という名の活断層が走っており、破砕帯と呼ばれる断層の一種がそこから枝分かれするように2号機の真下へ延びている。この破砕帯が浦底断層の活動に連動して動き、地震を引き起こす恐れがあるか。つまり活断層であるかどうかが、検討されてきた。
 以前から危険は指摘されていた。日本原電は現存する原発では最も古い敦賀1号機の建設時から、破砕帯の存在を知っていた。だが連動して動く恐れはないと今も主張し続けている。つじつま合わせと疑われても仕方あるまい。
 
敦賀・廃炉か 全原発の調査は不可避 東京新聞  2012/12/12

 
(27)2013/01/05 原発新基準づくり急ぐ規制委 再稼働に「政治圧力」も
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 地震は島崎邦彦委員長代理を中心とする検討チームが、原発の安全上考慮すべき活断層の定義を厳しくする。これまで「13万〜12万年前以降に活動した断層」としていたが「40万年前以降」に拡大することを決めた。
 原子炉建屋なと重要施設を活断層の真上に設置しないことも明確化。規制委の現地調査団は、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の直下の断層が活断層の可能性が高いと判断しており、新基準に合致しない同原発は廃炉を迫られそうだ。
 
原発新基準づくり急ぐ規制委 再稼働に「政治圧力」も 東奥日報  2013/01/05

 
(28)2013/01/29 「敦賀直下に活断層」明記 規制委調査団 報告書案、大筋合意
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 原子力規制委員会の調査団は28日、都内で聞いた評価会合で、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の2号機直下を走る断層「D−1破砕帯」は「耐震設計上考慮する活断層である可能性が高い」との報告書案を示した。調査団は大筋で合意したが、報告書の取りまとめは先送りした。
 団長役の島崎邦彦委員長代理は「どこか気付かない穴があるかもしれない」と述べ、調査団5人以外の専門家の意見を聴いた上で取りまとめる方針を示した。今後の手続きは未定で、報告書を規制委に提出する時期は不透明となっている。
 
「敦賀直下に活断層」明記 規制委調査団 報告書案、大筋合意 静岡新聞  2013/01/29

 
(29)2013/02/02 敦賀・断層調査原電に原案漏らした名雪審議官を更迭
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 原子力規制委員会は1日、事務局の原子力規制庁の地震・津波担当の名雪哲夫審議官(54)を、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査の報告書原案を、有識者による評価会合前に原電に渡していたとして、訓告処分にしたと発表した。規制委は名雪氏を更迭し、同日付で出身の文部科学省に出向させた。規制委の田中俊一委員長は「信頼回復に努めるなかでの不適切な行為で誠に遺憾」と規制庁に再発防止を指示した。
 
敦賀・断層調査原電に原案漏らした名雪審議官を更迭 毎日新聞  2013/02/02

 
(30)2013/02/07 事業者面談 単独認めず 漏えいで規制委内規変更
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 日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査に関する報告書原案の漏えい問題を受け、原子力規制委員会(田中俊一委員長)は6日、原子力規制庁の職員が規制対象の事業者と面談する際は、単独ではなく2人以上で対応するよう、内規を見直すことを決めた。
 
事業者面談 単独認めず 漏えいで規制委内規変更 東奥日報  2013/02/07

 
(31)2013/02/08 大甘の処分 癒着の連鎖 審議官が資料提供 原子力規制庁
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 贈収賄事件があったとする。贈った側ともらった側の言い分をうのみにした幕引きなどありえない。日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査をめぐり、原子力規制庁幹部が日本原電側に報告書原案を渡していた問題。規制庁は「個人の問題」とし、組織の責任を否定する。だが、規制庁の職務に関することで、個人に全責任を帰するという理屈は通用しない。徹底検証が求められている。
 
大甘の処分 癒着の連鎖 審議官が資料提供 原子力規制庁 東京新聞  2013/02/08

 
(32)2013/02/16 規制委が唐突提案 専門家結論 別の専門家チェック
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 原発の活断層をめぐる原子力規制委員会の結論の出し方に、調査に当たる専門家から疑問の声が出ている。専門家がまとめた意見を、別の専門家がチェックする。日本原子力発電敦賀原発(福井県)の評価会合で、規制委が唐突に提案。もっともらしい手続きだが、明確に「活断層」との判断がでたのに、別の専門家が検討する間、結論がでるのがずるずる先延ばしになる恐れがある。
 
規制委が唐突提案 専門家結論 別の専門家チェック 東京新聞  2013/02/16

 
(33)2013/02/28 規制委 原発断層報告精査へ 専門家で相互評価、東通も
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 原子力規制委員会は27日、原発の敷地内断層の調査結果について、現地調査に参加していない専門家からも意見を聞き、評価報告書案を精査する会合を開くことを決めた。座長は日本地質学会会長の石渡明東北大教授(地質学)が努める。3月8日に日本原子力発電敦賀原発(福井県)に関する会合を開き、東北電力東通原発についても同様の会合を今後予定している。
 
規制委 原発断層報告精査へ 専門家で相互評価、東通も 東奥日報  2013/02/28

 
(34)2013/03/09 敦賀2号機 原電、断層動き認める 規制委チーム会合 なお直下否定
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 日本原子力発電(原電)は8日、原子力規制委員会の専門家チームの会合で、チームが活断層と判断した敦賀原発2号機(福井県敦賀市)直下の断層に関し、過去に繰り返し動いた断層だと認めた。これまでは「地盤の圧縮でできた地層のずれ」と説明していた。ただし、「動いた時期は古く、2号機直下も通っていない」と、規制基準には反しないとの主張は変えなかった。
 
敦賀2号機 原電、断層動き認める 規制委チーム会合 なお直下否定 東奥日報  2013/03/09

 
(35)2013/03/09 敦賀原発 「活断層」確定的に 規制委報告書案 専門家から異論出ず
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 日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内断層を調べた原子力規制委員会の調査団は8日、「2号機直下に活断層がある可能性が高い」とした報告書案について、現地調査に参加していない専門家から意見を聞いた。大きな異論は出ず、調査団は近く開催する評価会合で報告書をまとめる予定となり、「活断層」の評価は確定的となった。
 
敦賀原発 「活断層」確定的に 規制委報告書案 専門家から異論出ず 東奥日報  2013/03/09

 
(36)2013/03/23 断層調査に技術的限外 原発審査ガイド 規制委案で留意点
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 原子力規制委員会は22日、7月施工の原発新規制基準で、地震、津波関係の調査や審査をする際の詳細なルールを定めたガイド案を有識者検討チームに示した。断層の活動性を判断する場合、目安となる地層が失われているケースもあり技術的な課題や限界があるなどの留意点を盛り込んだ。(中略)
 また、原子炉から数百メートルに大規模な活断層がある日本原子力発電敦賀原発(福井県)のように、震源が極めて近い場合には地震による揺れを正確に予測するのが困難であることを踏まえて慎重に対応するように求めた。
 
断層調査に技術的限外 原発審査ガイド 規制委案で留意点 東奥日報  2013/03/23

 
(37)2013/04/21 敦賀「活断層」結論足踏み 規制委に疑問の声 専門家 意見一致4か月
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 2号機直下に活断層あり−。原子力規制委員会から日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査を頼まれた専門家チームが、意見の一致をみてから早四カ月がたつ。24日に久々に評価会合が開かれるが、規制委は原電の反論を聴く場として設定。報告書は決まりそうにない。チームの専門家からは、規制委の運営に疑問の声が出始めている。
 
敦賀「活断層」結論足踏み 規制委に疑問の声 専門家 意見一致4か月 東京新聞  2013/04/21

 
(38)2013/05/16 敦賀2号廃炉濃厚 「直下に活断層」断定 規制委調査団が報告書
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 原子力規制委員会の調査団は15日、日本原電敦賀原発の敷地内断層に関する評価会合を開き、「2号機直下の破砕帯は、耐震設計上考慮する活断層である」とする報告書を取りまとめた。国は活断層上に原子炉建屋など重要施設の設置を認めていない。規制委は早ければ22日の定例会合で報告書を踏まえた対応をするが、2号機の運転再開を認めない方針だ。原電が判断を覆す証拠を示さない限り、廃炉は確定的な情勢となった。
 
敦賀2号廃炉濃厚 「直下に活断層」断定 規制委調査団が報告書 福井新聞  2013/05/16

 
(39)2013/07/08 原発の新規制基準策定
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(40)2013/07/12 敦賀追加調査 活断層を否定
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 日本原子力発電は11日、原子力規制委員会が「原子炉直下のDー1破砕帯は耐震設計上考慮すべき活断層」と認定した敦賀原発2号機(福井県)について、活断層を否定する追加調査結果を規制委に提出した。規制委調査団による評価やり直しを求めている。
 
敦賀追加調査 活断層を否定 東奥日報  2013/07/12

 
(41)2013/07/26 島崎委員長代理に聞く 関電の耐震認識甘い 高浜・大飯 審査後回し
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 日本原子力発電敦賀2号機(福井県)直下の活断層を巡り、事業者や一部の専門家が「耐震強化などの工学的な手法で安全は保てる」と訴えている点で、島崎氏は「地震の時に大丈夫だったかという実証的な結果はほとんどない」と反論した。今後の基準の見直しには「将来的には考えたい」と含みを残した。
 敦賀などの断層の調査団の選任方法に偏りがあるとの外部の意見には「学会の推薦を受け、過去に審査に携わらなかった方という原則が信頼性の確保に必要だった」と説明。「(選任方法は)適切だった」と強調した。
 
島崎委員長代理に聞く 関電の耐震認識甘い 高浜・大飯 審査後回し 日経新聞  2013/07/26

 
(42)2013/12/18 来月断層を再調査 敦賀2号機 規制委決定
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 原子力規制委員会は18日の定例会合で、原子炉直下に「地盤をずらす可能性のある断層(活断層)」があると5月に認定した日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)について、有識者調査団による現地調査を再び実施することを決めた。
 
来月断層を再調査 敦賀2号機 規制委決定 東奥日報  2013/12/18

 
(43)2014/09/19 断層調査半ば「残念」 規制委の島崎氏 退任会見
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 島崎氏は任期中に、日本原子力発電敦賀原発の敷地内断層の活動性を認定したほか、他原発の審査でも地震想定に納得せず、突き返すなどした。
 
断層調査半ば「残念」 規制委の島崎氏 退任会見 東奥日報  2014/09/19

 
(44)2014/09/27 規制委発足2年 安全性最優先か、旧来組織逆戻りか 問われる真価
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 保安院が手を焼いたのは、過去に国が電力会社に与えた原発の設置許可という既得権″だ。許可を得て、長年運転を続けてきた原発の敷地内で活断層が認定された、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の事例はその典型だ。
 敦賀原発は敷地内に地震を起こす「浦底断層」があり、「新設であれば到底許可できない」(保安院OB)という立地条件だが、保安院時代に浦底断層が活断層と認定されても設置許可を取り消すことはできなかった。
 2012年に発足した規制委は、学会が推薦した電力会社とのしがらみの少ない研究者で断層調査団を結成。敦賀原発で浦底断層とは別に、原子炉直下の断層の活動性を認定した。運転継続は極めて困難で、事実上廃炉を迫るものだった。
 だが、電力業界や電力と近い政治家や官庁の反発は強く、原電は徹底抗戦の構えを崩さない。電力業界が永田町や原発推進官庁を通じて、規制に「有形無形の圧力」(関係者)をかけてきた過去の構図と重なる。
 
規制委発足2年 安全性最優先か、旧来組織逆戻りか 問われる真価 東奥日報  2014/09/27

 
(45)2015/03/25 敦賀2号機で原子力規制委 「直下に活断層」了承
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 原子力規制委員会は25日、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の直下を走る断層を、将来動く可能性がある「活断層」とする評価書案を了承した。東北電力東通原発(青森県)についても、敷地内に複数の活断層がある可能性を指摘する評価書案を了承した。
 敦賀2号機直下の断層は、2013年5月に、地盤をずらす恐れのある活断層と認定されたが、原電は追加の調査データを示して規制委に再検討を要求。有識者が認定を見直すか再度議論したが、判断は変わらなかった。
 
敦賀2号機で原子力規制委 「直下に活断層」了承 中日新聞  2015/03/25

 
(46)2015/11/06 敦賀2号機 審査申請 「活断層」指摘の原発で初
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 日本原子力発電は5日、敦賀原発2号機〔福井県)の再稼働を目指して、原子力規制委員会に新規制基準に基づく審査を申請した。規制委の有識者調査団は2度の現地調査を踏まえ、敦賀2号機の原子炉建屋直下の破砕帯に活動性があると認定。新基準は「活断層」の上に重要施設を設置することを禁じており、原電は審査でこれを覆せないと廃炉を迫られる。
 
敦賀2号機 審査申請 「活断層」指摘の原発で初 東奥日報  2015/11/06

 
(47)2016/10/25 科学する人 42 地震学者 島崎邦彦さん(4) 外から監視、教訓を助言
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 断層の延長上に掘った試掘溝の一部が青いシートで覆われていた。気になったが、原電側は「調査中」と渋った。後日、有識者と訪れて詳細に調べた。「あるじゃないか」。活動性ありと認定する重要な証拠を見つけた。
 活断層かどうかの認定は廃炉につながる可能性があり、重い責任を伴う。当事者から反発を招き、重圧もかかる。調査が長期化し、参加した有識者から「もう耐えられない」との声も上がった。
 そうした状況の中、何らかの「わな」に引っかからないよう、島崎さんは身の回りにも注意するようにした。痴漢のぬれぎぬを着せられないように、毎日の電車通勤では着席できる車両を利用した。税金関係にも細心の注意を払った。
 島崎さんは「重大な問題が明らかになっているのに、知らん顔をしてはいけない」と語る。2年前に規制委委員を退いた後も、原発の安全に関心を持つ。「国民の役に立ちたいと考えるなら、権力の外から監視し、科学的におかしいと声を上げることが大切。これが3.11の最も重要な教訓だ」。経験を基に若手研究者らに向け助言する。
 
科学する人 42 地震学者 島崎邦彦さん(4) 外から監視、教訓を助言 東奥日報  2016/10/25

 
(48)2017/11/17 原電の廃炉費、大幅不足 原発建設に流用、全基停止後も
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 原電の場合、廃炉作業中の東海原発(茨城県)、敦賀原発1号機を含む4基の廃炉にあてるため、総額1800億円前後の解体引当金がある計算だが、「大半を流用してしまった」(関係者)という。
 複数の関係者によると、東京電力福島第一原発事故の前、原電は解体引当金を敦賀3、4号機(建設中)の建設費に流用することを決めた。金融機関からの借金を増やさない目的だったという。原発事故後、原電の全原発が停止して資金繰りが厳しくなると、穴埋めする余裕はなくなり、流用が続いた。原電は解体引当金をどの程度使ったかを明らかにしていない。
 
原電の廃炉費、大幅不足 原発建設に流用、全基停止後も 朝日新聞  2017/11/17

 
(49)2017/12/29 なぜ人々は原発再稼働に「無関心」なのか
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 原電が保有する原発は4基あるが、東海と敦賀1号機は廃炉作業中だ。敦賀2号機は、建屋直下に活断層が走っている可能性が指摘されているため、実は頼みの綱はこの東海第二だけなのだ。
 だが、原電が今回の延長申請を行う1週間前、驚くべき事実が明るみになった。原発廃炉のための「解体引当金」(原電の場合、4基で合計1800億円)を流用し、なんと敦賀3・4号機の原発建設費用に充てていたというのだ。その結果、緊急時に使える手元の現預金は3月末で187億円しか残っていなかった。
 
なぜ人々は原発再稼働に「無関心」なのか 現代ビジネス  2017/12/29

 
(50)2019/04/17 廃炉専業会社、設立検討 原電が国内初 米社出資も
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 原発以外に収益源のない原電の苦悩はとりわけ深い。東海第二原発(茨城県)は再稼働に向け国の審査を通り、最長二十年の運転延長も認可されたが、地元の同意取り付けが難航。安全対策工事費は「三千億円規模に膨らむ見通し」(電力関係者)だが、頼みの綱の大手電力による支援枠組みはいまだ固まっていない。
 敦賀原発2号機(福井県)は直下に活断層の存在が疑われ、審査合格のめどが立たない。本業の収入を絶たれ、売電契約を結んでいる大手電力五社から受け取る総額年一千億円の「原発管理費」を頼みに食いつないでいるのが実情だ。
 
廃炉専業会社、設立検討 原電が国内初 米社出資も 東京新聞  2019/04/17

 
(51)2019/08/23 敦賀原発の審査資料に不備 断層調査など計250ページ分
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 日本原子力発電は23日、原子力規制委員会の再稼働審査を受けるために提出した敦賀原発2号機(福井県)の資料に記載の不備が多数見つかったと明らかにした。敷地内の断層の活動性や長さなどを審査する際に使う資料で、2017年12月と昨年11月に提出した、六つの資料計約2770ページのうち約250ページに誤りがあったという。
 
敦賀原発の審査資料に不備 断層調査など計250ページ分 共同通信  2019/08/23

 
(52)2019/10/11 敦賀原発2号機 再稼働審査の資料に1000余りのミス 日本原電
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 再稼働に必要な国の審査を受けている敦賀原子力発電所2号機について、日本原子力発電は、原子力規制委員会に提出した資料に1000か所余りの記載ミスがあったことを明らかにしました。日本原電は改めて資料を提出するとしています。
 日本原電は福井県敦賀市にある敦賀原発2号機の再稼働を目指していて、4年前から国の審査を受けています。
 このうちおととし12月からことし4月にかけて開かれた会合の中で、日本原電が想定する地震などについて説明をしましたが、このとき提出した資料に1140か所におよぶ記載ミスがあったことを明らかにしました。
 
敦賀原発2号機 再稼働審査の資料に1000余りのミス 日本原電 NHK  2019/10/11

 
(53)2020/02/07 原子力規制委 原電、断層データを無断書き換え「非常に問題が多い」 敦賀2号審査
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 規制委によると、これまでの審査に提出されていた資料では、原電が2012年に掘削した地中のデータなどが掲載されていた。しかし、この日の資料では元データが削除され、掘削した地中の分析結果などが載っていた。活断層かどうかなど、今後の審査の根幹に関わる部分で書き換えが目立ったという。
 
原子力規制委 原電、断層データを無断書き換え「非常に問題が多い」 敦賀2号審査 毎日新聞  2020/02/07

 
(54)2020/02/07 敦賀原発2号機 資料不備で審議見送り 原子力規制委
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 7日の審査会合で、日本原電はこの断層について、ボーリング調査の新たな解析結果を示し、「活断層だと指摘されている近くにあるほかの断層との連続性は認められない」と改めて主張しました。
 しかし、提出した資料に過去に日本原電が規制委員会に示したボーリング調査のデータが記載されていないことがわかり、委員からは比較ができないなどとして、資料の不備を指摘する意見が出されました。
 規制委員会は、日本原電に対して、改めて資料の提出を求め、7日の審議を見送りました。
 
敦賀原発2号機 資料不備で審議見送り 原子力規制委 NHK  2020/02/07

 
(55)2020/02/12 原電 敦賀2号機の「活断層」データを削除 20年審査会資料、規制委に無断で
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 審査会合の元の資料には、12年と15年に掘削した地質データについて「フィルム状の粘土を挟在(きょうざい)する」との記載が少なくとも3カ所あった。この記載は、掘削調査をした試料の中に軟らかい地層の存在を示す観察記録に当たる。しかし、20年2月7日の審査会合の資料では、いずれも無断で削除されていた。
 日本活断層学会で会長を務める佐竹健治・東京大地震研究所教授(地震学)は「硬い層の間に軟らかい層がある場合、断層の活動性を表す」と指摘。審査資料から地中の軟らかい層のデータが削除されたことで「活断層の証拠を薄めているように見える」という。
 規制委によると、この記載の削除以外にも、地中の軟らかい層に関するデータを否定する資料の書き換えは少なくとも十数カ所に及んだ。例えば、地層が固まっていない状態を指す「未固結(みこけつ)」という表現を、硬い状態を表す「固結」としていた。
 原電は「削除や書き換えに悪意はなかった」と説明している。
 
原電 敦賀2号機の「活断層」データを削除 20年審査会資料、規制委に無断で 毎日新聞  2020/02/12

 
(56)2020/02/14 規制委、原電に元データ要求 データ無断書き換えで「信用できない」 敦賀2号機
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 日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の再稼働に向けた原子力規制委員会の安全審査を巡り、原電が審査資料の地質データを無断で書き換えたり削除したりしていた問題で、規制委の審査チームは14日、資料のもとになった地質調査データを全て提出するよう原電に求めた。規制委が電力会社に資料の元データを要求するのは異例で、「書き換えなどで審査資料が信用できなくなったため」としている。
 元データは、原電の発注で掘削調査を行った業者が作成したもの。無断書き換えや削除の理由について、原電はこの元データを評価し直した結果としている。これまでに十数カ所で書き換えなどが見つかっており、規制委は他にも変更箇所がないか、変更理由も併せて原電が説明するまで審査を中断する。
 
規制委、原電に元データ要求 データ無断書き換えで「信用できない」 敦賀2号機 毎日新聞  2020/02/14

 
(57)2020/02/20 室井佑月「組織は頭から腐る」〈週刊朝日〉
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 なぜそんなことをしたのか?
敦賀2号機は原子炉建屋直下の断層が活断層である可能性が指摘されており、審査で活断層と判断されれば運転できなくなる。ボーリング調査の結果はこの判断を左右する」から。
 すげぇよな。「未固結」と「固結」って真逆の意味じゃん。原電の和智信隆副社長は、「悪意はない。意図的ではない」などといっているが、わざわざ前の記述を削って書き直したわけで、悪意も意図もバリバリじゃん。
 
室井佑月「組織は頭から腐る」〈週刊朝日〉 AERA  2020/02/20

 
(58)2020/03/04 データ改ざん、住民同意なしで対策工事強行 なりふり構わず違法、無法を進める日本原電
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 このような原電側の態度に、いつも電力業者に対して甘い対応の規制委ですが、さすがに規制委側の出席者から「元データを書き換えるのは絶対やってはいけない。倫理上問題だ」「書き換えたことについて何ら説明がなかった」などと批判が噴出。審査会合は打ち切りになり、規制委は他にも書き換えがないか調べて報告するよう原電に求めました。
 原電は敦賀2号の活断層問題が持ち上がってからずっと、活断層と公式に認定させまいと、様々妨害行為をしてきました。2012年12月、島崎邦彦委員長代理(当時)ら5人の専門家チームは、敦賀2号の敷地の直下を走る断層「D−1破砕帯」が活断層の可能性が高いと全員一致で判断し、2013年5月には活断層と断定する報告書をまとめました。
 報告書が公表された2013年5月には、専門家チームの一人一人に「厳重抗議」と題した文章を送りつけるという、およそ非常識な異様な手段で圧力をかけるということまでしています。
 龍谷大の大島堅一さんは、「今回の改ざんは、そうまでしなければいけないほど追い込まれている証し。断末魔のように思える」と述べています。
 原子力産業の衰退は誰も止めようがなく、そう遠くない将来寿命が尽きるでしょう。
 しかしすんなり、おとなしく消えゆくとは限らないのが怖いところです。
 断末魔の悪あがきの時に何が起きるか、何をしでかすかわかりません。
 それを止めるためには、私たちはただ静かに見守っているわけにはいきません。
 
データ改ざん、住民同意なしで対策工事強行 なりふり構わず違法、無法を進める日本原電 たんぽぽ  2020/03/04

 
(59)2020/05/23 原電の安全審査資料、調査データを250カ所超「変更」 敦賀原発2号機
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 原電は規制委に安全審査の資料を提出するため、地質調査会社に敦賀原発の敷地内の掘削調査を委託。調査会社が調査結果のデータをまとめた上、審査資料の文案を示していた。
 その際、例えばデータでは薄い粘土層を表す「シーム」と評価していたのに、文案になると「シーム」に触れていない所が206カ所あった。他にもデータで「(軟らかい層を指す)破砕部ではない」としていたが、文案で「破砕部である」となっていたのが39カ所あった。
 「シーム」や「破砕部」は活断層の可能性を考える上で重要な指標となる。原電はこの文案に基づいて、審査資料をまとめていたが、審査資料にはこのような評価を改めた記録はなかった。原電によると、調査会社がデータを観察し直した結果、評価が変わったという。
 これとは別に、原電の審査資料には80カ所で書き換えや削除が見つかっている。
 
原電の安全審査資料、調査データを250カ所超「変更」 敦賀原発2号機 毎日新聞  2020/05/23

 
(60)2020/06/06 日本原電資料改ざん問題 規制委「一番重要な部分を隠しているようにしか見えない」 大石光伸
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 6月4日、日本原電が敦賀2号機の資料を80箇所にわたって書き換えた問題で、規制委員会は原電の報告書に対しデータの一部が不開示で内容不十分として再提出を要求した。
 報告書の内容もあまりに表面的で規制委が求めていることに答えていないとし、規制委の担当者は「一番重要な部分を隠しているようにしか見えない」と断じた。
 「生データを書き換えることは絶対にやってはいけない。倫理上の問題だ」と指弾された。和智副社長は2月の会合で「悪意はなく意図的ではない」と釈明したが、今回の報告書であらためて「意図的」であることが明らかになった。
 そう、日本原電という会社は倫理も社会常識もない会社であることがあらゆるところで露呈している。
 敦賀2号機敷地直下の活断層の可能性という専門家チームの報告書と規制委判断をめぐっては、「規制委を訴える」と公然と脅し、「公開質問状」を発し、規制庁職員に対しても個別に工作を仕掛けた。もう「ヤクザ」同然である。過去にも敦賀1号機の冷却水漏れの事故隠し、子会社ぐるみで使用済み燃料キャスクの試験データ改ざんや、敦賀2号格納容器の空気漏れも不正を行って定期検査を通した。
 
日本原電資料改ざん問題 規制委「一番重要な部分を隠しているようにしか見えない」 大石光伸 たんぽぽ  2020/06/06

 
(61)2020/08/18 日本原電・敦賀原発2号機の断層偽装 ボーリングデータの削除書き換え80箇所 山崎久隆
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 何故このような会社(日本原電)に東海第二原発を再稼働させる許可を出したのか。規制委の姿勢には本当に怒りが湧く。
 これまでも、データ改ざん事件はいくつもあった。
 しかし、この事件は審査を通すために活断層を「消す」といった動機で実行された偽装工作だ。
 それを見つけたのは規制委なのだから毅然として「審査打ち切り、敦賀原発2号機は規制基準を満たさない」との決定を下し不許可としなければならない。
 『関西、中部、北陸の各電力は、原電の敦賀原発2号機から電力供給を受けていた経緯から、総額約600億円の債務保証を検討する。』(毎日新聞2019年3月6日)
 敦賀原発2号機が廃炉になればこれら電力会社が東海第二への資金支援をする道理がなくなり、発電しない原発の維持費用や自社の供給に関わりのない原発の資金供与など株主の理解を得られるはずもない。
 敦賀原発2号機の廃炉は即資金支援の打ち切りになる。
 
日本原電・敦賀原発2号機の断層偽装 ボーリングデータの削除書き換え80箇所 山崎久隆 たんぽぽ  2020/08/18

 
(62)2020/10/28 規制委、原電の社内体制を異例の検査へ 審査資料書き換え問題で
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 日本原子力発電(原電)が再稼働を目指す敦賀原発2号機(福井県敦賀市)の安全審査で、審査資料を無断で書き換えていたことなどを受け、原子力規制委員会は原子炉等規制法に基づき、原電の社内体制を検査することを決めた。原発を運転する事業者として適性を問う必要があると判断し、資料に記されたデータの管理状況などを調べる方針。安全審査の段階で社内体制を検査するのは異例だ。
 規制委の安全審査は、事務局を担う原子力規制庁の地質などに詳しい職員が担当している。原発を運転する事業者として原電の姿勢を検査するには、規制庁の安全審査の担当者とは切り離して、原発の安全管理について定めた「保安規定」などに詳しい別の職員のチームが担当する必要があると判断した。
 新たなチームは今後、書き換えの経緯や、原発に関わる規定に照らして社内のデータの管理状況などを調べ、必要に応じて原電の本店(東京都)への立ち入りも検討する。規制委の石渡明委員は「原電は審査以前の問題だ」と指摘している。
 
規制委、原電の社内体制を異例の検査へ 審査資料書き換え問題で 毎日新聞  2020/10/28

 
(63)2020/10/30 日本原電「ない」資料を提出 敦賀2号機安全審査書き換え 説明翻し存在認める
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 再稼働に向け安全審査中だったが、原電が審査資料に記した地質に関するデータ80カ所で、規制委に断りもなく書き換えたり削除したりしていたことが、2月に判明。規制委は審査資料に疑いが生じたとして、原電に資料の記載に当たって根拠にしたデータの提出を求めていた。
 これを受け、原電は6月の審査会合で、断層部分の掘削調査に関するデータ58点を提出。規制委から他にもデータがあるのではと指摘されたが「今は残っていない状態」と説明していた。その後、調査を委託した会社に問い合わせたところ、データが見つかったという。
 
日本原電「ない」資料を提出 敦賀2号機安全審査書き換え 説明翻し存在認める 毎日新聞  2020/10/30

 
(64)2020/11/30 規制委、日本原電立ち入り調査へ 審査資料無断書き換えで 担当社員から聞き取り
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 日本原子力発電(原電)が、再稼働に向け安全審査中の敦賀原発2号機(福井県敦賀市)の審査資料を無断で書き換えていたことを受け、原子力規制委員会は30日、原電の社内体制を検査する初会合を開いた。原子炉等規制法に基づき、近く原電本店(東京都台東区)に立ち入り調査することを決めた。安全審査上の問題を巡って社内への立ち入り調査は異例だ。
 立ち入り調査では、書き換えの経緯を担当の社員から聞き取ったり、再発防止策に関する資料を確認したりする。必要に応じて、敦賀2号機への立ち入り調査もする。
 この日の会合には、原電の役員らもテレビ会議システムを通じて参加した。書き換えの原因については「エビデンス(証拠)としての重要性に関する理解が不十分だった」と話し、審査資料の重要性の認識が欠けていた点を挙げた。これに対して、規制委側は「これでは問題がなぜ発生したかの分析になっていない」と指摘。さらなる詳しい説明を求めることにした。
 
規制委、日本原電立ち入り調査へ 審査資料無断書き換えで 担当社員から聞き取り 毎日新聞  2020/11/30

 
(65)2020/12/14 日本原電に原子力規制委が異例の立ち入り調査 敦賀2号機の安全審査で資料書き換え
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 日本原子力発電(原電)が、敦賀原発2号機(福井県敦賀市)の再稼働に向けた安全審査の資料を無断で書き換えていたことを受け、原子力規制委員会は14日、原電本店(東京都台東区)で調査を始めた。原子炉等規制法に基づき、15日まで関係文書を確認したり原電社員から説明を聞いたりする。安全審査上の問題で、社内への立ち入り調査は異例だ。
 規制委の事務局を担う原子力規制庁の職員は午前9時半ごろ、原電本店があるビルに入っていった。調査の状況により今後、敦賀2号機への立ち入り調査もする方針という。更田豊志委員長は「調査で、原電の考え方をつまびらかにできれば」と話している。
 
日本原電に原子力規制委が異例の立ち入り調査 敦賀2号機の安全審査で資料書き換え 毎日新聞  2020/12/14

 
(66)2021/07/19 原電幹部「資料書き換え知りながら修正指示せず」 敦賀原発巡り
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 19日の会合で、日本原電側は、審査資料を作成する社員と、敷地内の掘削調査を委託した調査会社との17年2月の会議で、書き換えの方針を決めたと説明した。その意図について「資料を充実させる目的だった」と主張。当時の方針では、資料には掘り出した地層を肉眼で観察した結果を記載することにしていたが、明確に観察できない場合は、地層の薄片を顕微鏡で観察した結果を載せて書き換えることにしたという。
 さらに、書き換えの決定には担当者の上司に当たる幹部は関与しなかったと説明。この幹部が把握したのは、書き換えの方針が決まった約2年半後の19年8〜10月ごろだった。この幹部は「書き換えは、新たな情報に基づく評価の更新であり、技術的に問題ない」と考え、改めるよう指示しなかったという。
 
原電幹部「資料書き換え知りながら修正指示せず」 敦賀原発巡り 毎日新聞  2021/07/19

 
(67)2021/07/19 敦賀原発2号機 データ削除上書き 日本原電“5年前から"
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 福井県の敦賀原子力発電所2号機について、日本原子力発電が過去に提出したデータを一部削除して上書きし、最新の調査結果のみを記載した対応が、原子力規制委員会から不適切だと指摘されている問題で、日本原電は、資料作成を始めた5年前から上書きを繰り返していたことを明らかにしました。
 上書きされたデータは、敦賀原発2号機の真下を通る断層に関する資料のうち、過去に示した観察結果の一部で、日本原電は19日、経緯を説明しました。
 この中で「当時は文書と考え、修正して提示してもよいと認識していた」などと説明し、調査結果が新たに得られれば過去に示したデータを削除しても問題ないと判断し、資料作成を始めた平成28年以降、上書きを繰り返していたことを明らかにしました。
 事務局の原子力規制庁からは「審査での日本原電の信頼性が上書きによって崩れた」「重要決定をしたという認識はあったのか」といった意見が相次ぎました。
 
敦賀原発2号機 データ削除上書き 日本原電“5年前から" NHK  2021/07/19

 
(68)2021/07/28 敦賀原発、審査中断議論へ 地質データ書き換えで 規制委
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 28日の定例会合で、規制庁の中間報告を受けた地震担当の石渡明委員は「資料の適切性に疑問がある以上、このまま審査を続けていいのか」と指摘。更田豊志委員長も、検査で再発防止策が確認されるまで、審査を中断すべきかどうか改めて議論する意向を示した。
 
敦賀原発、審査中断議論へ 地質データ書き換えで 規制委 時事通信  2021/07/28

 
(69)2021/07/30 規制委に「敦賀原発2号機の審査終了」を要求しよう 山崎久隆
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 それに対して規制庁の事務局の聞き取り調査は、原電の言い分をただ並べただけで、聞き取り相手も不明確。審査会合での規制庁事務局と更田委員長とのやりとりだと、職責さえ委員に伝えられておらず、聞き取った先の「責任者」が、過去に審査会合に出席したことがあるかすら事務局は即答できない。
 さらに中間報告では、原電の聞き取り内容が事実かどうかさえ明確に出来ておらず、原電の主張についても何ら具体的根拠を示しておらず、検査の体を成していない。
 これに対して更田豊志委員長以下、異論が続出。検査手法についても見直すべきとされたのである。
 規制委の委員から「東海第二原発」について言及があったことは非常に大きい。
 敦賀原発2号機の審査で起きたことが「東海第二原発」の別のフェーズにおいても発生していた可能性があるとして、「東海第二原発」で行われた審査の資料を全部見直すべき事を意味している。
 同じ会社だから、同じ事を繰り返してきたと疑ってかかるべきだ。
 審査において文書の偽造は、明らかな不正行為であり、これだけで審査打ち切り、敦賀原発2号機は再稼働不許可にすべきだ。
 
規制委に「敦賀原発2号機の審査終了」を要求しよう 山崎久隆 たんぽぽ  2021/07/30

 
(70)2021/08/18 敦賀原発 データ上書き問題 原子力規制委 再稼働の審査中断
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 原子力規制委員会は18日の定例会合で、日本原電が敦賀原発2号機の真下を通る断層の地層データなどの一部を削除し、最新の調査結果のみを上書きして記載した問題について、対応を議論しました。
 委員からは「書き換えだけでなく記載の誤りも相次いでいて、資料の品質に疑問がある」とか「科学的な作法にのっとって資料を作成してもらわないと話にならない」などの指摘が出されました。
 議論を踏まえて更田豊志委員長は「再発防止策の内容が確認できるまでは審査の会合を実施しない」と述べ、原因調査や再発防止に一定のめどがたつまで、再稼働に必要な審査を中断することを決めました。
 審査の中断は、去年2月に続き2度目です。
 
敦賀原発 データ上書き問題 原子力規制委 再稼働の審査中断 NHK  2021/08/18

 
(71)2021/08/18 規制委、敦賀原発の審査中断 地質データ書き換えで
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 日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の再稼働に必要な審査をめぐり、同社が提出した地質データが書き換えられた問題で、原子力規制委員会は18日、規制委が別途進めている検査により、同社の審査資料の信頼性が確保されたと確認されるまで、審査を中断することを決めた。
 規制委は、審査資料の作成に関わる同社の管理体制について、(1)データ原本の追跡が可能(2)資料に記載された判断の根拠が明確―の2点が確保されていることが必要と判断。これらが検査の中で確認されるまで、審査を再開しないとした。
 日本原電のコメント 規制委で示された方針に基づき、業務プロセスの構築を確認していただくための準備を早急に進め、早期に審査会合を実施していただけるよう、全力で取り組む。
 
規制委、敦賀原発の審査中断 地質データ書き換えで 時事通信  2021/08/18

 
(72)2021/08/18 敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 終わり見えぬ地質データ書き換え問題
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 原子力規制委員会は18日の定例会合で、地質データに関する資料の不適切な書き換えが判明した日本原子力発電(原電)の敦賀原発2号機(福井県)について、資料の信頼性が確保されていないとして、再稼働に必要な審査の中断を決めた。検査で改善が認められるまで審査を再開しない。6年近く続いている審査の終了時期は未定で、再稼働は全く見通せない。
 更田豊志委員長は会合後の記者会見で「資料の作成プロセスの改善が認められれば審査は再開する」として、事務方の原子力規制庁の検査の中間報告を受けて審査再開の是非を判断する方針を示した。一方、検査の最終報告で原電が審査を有利にするため意図的に書き換えたことが認められた場合は「不許可にする」と述べた。
 
敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 終わり見えぬ地質データ書き換え問題 東京新聞  2021/08/18

 
(73)2021/08/18 日本原電敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 山崎久隆
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 敦賀原発2号機の審査が中断しました。
 規制委員会に提出していた地質データなどを勝手に上書きして偽造、動機は一端活断層と評価された断層の評価を壊変しようというもので、不合格を合格に偽造しようとしたことに、さすがの規制委も限度を超えたとして、今後の審査を中断したもの。
 本当ならば、不合格として敦賀原発2号機の審査を終了すべきものだが、そううしないことは問題である。
 
日本原電敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 山崎久隆 たんぽぽ  2021/08/18
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