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福島県沖地震で福島2-3の使用済核燃料プールの冷却ポンプ停止
ー 「水たまり」公表遅れは「第2原発は通報案件ではなかった」と説明 −
ー プールから溢れた放射能汚染水は4000リットル −
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  疑問に思ったこと、感想等が述べられている。


< 目 次 >
(1) 地震発生10分後に福島2−3使用済み燃料プールの冷却ポンプが停止
(2) 福島2−3のプールには2544体の燃料棒
(3) 冷却ポンプ停止から45分経過でも停止原因は不明
(4) 停止2時間後に冷却ポンプ起動 元の冷却系(A)ではなくB系で起動の謎
(5) 冷却停止から約3時間半後の東電の記者説明でも停止理由の説明無し
(6) 島村英紀氏 M8クラスの余震は今後100年は続くと語る
(7) ポンプ停止後4時間半後 東電「プールからの水漏れはない」は虚偽報告
(8) ポンプ停止の理由はスキマサージタンクの水面変動を水位低下と感知したためか
(9) 田中俊一委員長「事故とか何かではなくて、そんな深刻な状況ではない。」と発言
(10) 冷却ポンプ破損防止のために「水位低下」で自動停止
(11) 第2原発の核燃料冷却停止は高所設置が一因
(12) スキマサージタンクは直径約2m・高さ約8m
(13) 冷却停止を東電が報道機関に向けて一斉連絡したのは2時間後
(14) いわき市のガソリンスタンドに車の列が出来た理由は何か
(15) 3号機のみ警報が鳴ったのは他に比べてタンクに貯まる水量が少ないため
(16) 東電から規制委への報告が約1時間遅れても問題視せず
(17) 「水位低下」はプールからの汚染水が「別の設備」へと流れ込んだため
(18) 「別の設備」へ流れた汚染水は配管つなぎ目から漏れて「485リットルの水たまり」
(19) 事故当日の巡回で「485リットルの水たまり」を見つけていながら発表せず
(20) 「485リットルの水たまり」公表遅れは「第2原発は通報案件ではなかった」と説明
(21) 使用済み核燃料プールは緊急事態対策が極端に不十分
(22) 規制庁がプール水面7センチのダクトに溢れた汚染水は4000リットルと発表
(23) 規制庁「485リットルの水たまり」「4000リットルあふれ」の件を6日遅れで公表
(24) 福島県議会は冷却機能一時停止は県民に大きな不安を与えたとして、廃炉を要求

 
< 本 文 >
(1) 地震発生10分後に福島2−3使用済み燃料プールの冷却ポンプが停止
 11月22日午前5時59分に福島県沖を震源とする地震(M7.3)が発生。以下の東電の報告は福島第二原発3号機使用済燃料プール冷却浄化系でポンプが停止したトラブルに関する第一報と思われる。この時点の推測としては、津波が起きるようなタイプの地震であるから、ウオータースロッシング現象が起きたことにより、蓋の無いプールから放射能汚染水があふれたのだろう思われた。疑問なのは6時10分にポンプが停止とあるから、地震が起きてから10分経過しての停止していることである。溢れたら、すぐ停止とか思っていたが、この10分の時間差の意味が気になるところだ。
2016年11月22日地震情報 東京電力 2016/11/22 TOP
福島第二原子力発電所の状況は以下の通りです。
 ・6時10分頃、3号機使用済燃料プール冷却浄化系ポンプにおいて、スキマーサージタンク水位低警報が発生し同ポンプが停止しました。ポンプが停止した時点のプール水の温度は28.7度で、冷却系停止時の水温上昇率は0.2度/時であり、保安規定の運転管理上の制限値(65度)までは約7日間の余裕があります。

 
(2) 福島2−3のプールには2544体の燃料棒
 このNHKの報道は7時21分というタイムスタンプがある。核燃料プールの冷却停止トラブルが扱われたのは、この7時21分が初出なのではないか。この報道に接して5年前の事故の事を思い浮かべた人も多かっただろう。メルトダウンをずっと認めなかった東京電力の信用性が皆無なこと、そして、なおかつ、NHK等のテレビニュースで、津波警報が出て、「福島県すぐ来る」、「すぐに逃げて!」と切迫感のある報道がなされている最中である。大きな不安、恐怖、焦燥感、絶望感にかられた人も多くいたのではないか。特に福島県沿岸の人たちは、結局どこに向かって逃げればいいのだという矛盾にぶつかったことと思う。今回の事からも、原発事故時の避難の想定に、地震・津波・台風・雷等の天災の同時発生が無いのは、避難そのものが机上の空論、絵に描いたモチではないかと思う。
福島第二原発3号機 使用済み核燃料プールの冷却装置停止 NHK 2016/11/22 TOP
東京電力によりますと、福島第二原子力発電所の3号機の使用済み核燃料プールの冷却装置が停止している状態だということで、現在、東京電力が詳しい状況の確認を進めています。3号機の使用済み核燃料のプールには2544体の核燃料が貯蔵されているということです。

 
(3) 冷却ポンプ停止から45分経過でも停止原因は不明
 この記事のタイムスタンプは7時55分。冷却ポンプ停止から45分経過しても停止の原因が分からない。依然として、事故が進行しているのではという不安が残る。
福島第二原発3号機 使用済み核燃料プールの冷却装置停止 NHK 2016/11/22 TOP
原子力規制庁によりますと、福島第二原子力発電所の3号機の使用済み核燃料プールの冷却装置が停止し、核燃料を冷やす水の循環ができていない状態だということです。

 
(4) 停止2時間後に冷却ポンプ起動 元の冷却系(A)ではなくB系で起動の謎
 東電の以下の情報が発表された時刻は内容から推測するに午前8時前後と思われる。冷却ポンプ停止から約2時間後の起動となる。この時点では停止した原因は説明されていない。この記事内容に、多くの疑問が出てくる。もちろん冷却ポンプ(A)が停止した原因は何かというのがある。そして、冷却ポンプ(A)が停止、何故か起動は冷却ポンプ(B)とある。これも不思議な事のように思える。Bがあるのだから、Aが停止したときに、速やかにBを起動させたなら、2時間も冷却停止状態とならないではないか。原因が説明されていない以上、事態が収束しているかどうか、この時点で判断はできない。
2016年11月22日地震情報(続報) 東京電力 2016/11/22 TOP
東京電力ホールディングス株式会社本日(11月22日)午前6時10分頃、3号機の使用済燃料プールを冷却していた冷却浄化系ポンプ(A)が停止しましたが、午前7時47分頃、冷却浄化系ポンプ(B)を起動し、冷却を再開しました(冷却再開時のプール水温度は29.5度)。

 
(5) 冷却停止から約3時間半後の東電の記者説明でも停止理由の説明無し
 以下の記者会見の時刻は他の資料から推測するに午前9時19分ごろのようだ。模式図の冷却ポンプはに2系統あり、どちらかがA系、他方がB系なのであろう。図をみると両系統とも通常運転時開放弁とあるので、停止する直前までは、A系、B系共に動いていたのではないか。その後、運転再開の際にB系が起動しているが、A系ポンプの故障はなかったのだろうか疑問が残る。この記者会見の資料で初めて聞いたスキマサージタンクとは、図で見る限り、使用済み燃料プールに供給される冷却水が溢れた分を受け取るタンクのようだ。
2016年11月22日地震情報の記者説明資料の掲載 東京電力 2016/11/22 TOP
<福島第二原子力発電所の状況>
6:10 3号機使用済燃料プール冷却浄化系 ポンプ自動停止[冷却停止]
3号機スキマサージタンク 水位低警報発生

 
(6) 島村英紀氏 M8クラスの余震は今後100年は続くと語る
 この記事は地震当日の午前9時頃に岩上安身氏が島村英紀さんに電話取材したものである。今回はたまたまM7クラスで、幸いであったと思う。
「M8くらいまでのクラスは余震としてこの先100年は続きます」 IWJ 2016/11/22 TOP
 「余震?最近、そんな大きな本震がありましたか?」と聞くと、「5年前の3.11東日本大震災の時の地震が本震で、今回の地震がその余震」
 「5年も経っているのに、そんなことがあるんですか?」と私が驚くと、「100年は続きますよ」と島村先生。
 「余震は、マグニチュードでいうと一段階くらい低いレベルくらいまでは起きるんです。3.11の時は、M9だった。ですから、M8くらいまでのクラスは余震として起こりえますよ。今回の規模のものは珍しくない。これから先も、ずっと起こりえます」

 
(7) ポンプ停止後4時間半後 東電「プールからの水漏れはない」は虚偽報告
 この記事の時刻は10時34分とある。ポンプ停止後4時間半ほど経過している。その後に明らかになった「4000リットル溢れ」という事実を否定する記事である。この記事の中にある東電の「プールからの水漏れは無い」は虚偽報告にあたるのではないか。
福島第2、燃料プール冷却止まる 共同通信 2016/11/22 TOP
東京電力によると、22日午前6時10分ごろ、福島第2原発3号機(福島県富岡町、楢葉町)で、使用済み核燃料プールの冷却水を循環させる系統が自動停止した。午前7時47分に復旧した。プールの水は十分冷却されており、プールからの水漏れや、放射性物質の漏えいはないとしている。(後略)

 
(8) ポンプ停止の理由はスキマサージタンクの水面変動を水位低下と感知したためか
 記事の発表時刻は午前12時18分。東電は冷却ポンプ停止の理由は地震によるスキマサージタンクの水面変動による水位低下と説明。であるなら、何故、地震直後の停止ではなく、10分後に停止したのかという疑問が出てくるが、その疑問には答えていない。
燃料プール冷却、1時間半停止=揺れで水位低下検知か 時事通信 2016/11/22 TOP
 第2原発では68.4ガル(ガルは加速度の単位)の揺れを観測。同社は、スキマサージタンクの水面変動をセンサーが水位低下と判断し、ポンプを停止させたとみて詳しい原因を調べている。

 
(9) 田中俊一委員長「事故とか何かではなくて、そんな深刻な状況ではない。」と発言
 地震当日の午後5時半、原子力規制委員会の定例記者会見が行われた。まず、この会見は通常のものであり、臨時とか緊急という記者会見でないところに、規制委員会が今回の冷却ポンプ停止事故の問題を重要視していないことは明らかだ。そして、その会見の中身も田中俊一委員長の「事故とかなんとかではない」という発言に現れているように、大変ひどい過小評価だ。
 二日後に公表される「485リットルの水たまり」「プールから4000リットル溢れ」の事実については、その会見時にはそれらの事実は、記者には伝わっていないので、当然のことながら会議の話題とはならなかった。だが、ここで委員長は「485リットルの水たまり」「プールから4000リットル溢れ」については、知っていたのに、話題にならないのをいいことに、触れなかった可能性が高い。
 というのは、(23)のまさのあつこ氏の記事の中で、「その連絡(※)が東電からあったのは22日の午後3時から4時ぐらいだったと、集会後に後を追いかけた筆者の問いに答えた。また、水野室長補佐は、溢れた4000リットルが流れ込んだのは、使用済み燃料プールの水面から7センチ程度のところに、湯気を吸い込むために取り付けられているダクトだったという連絡を受けたことを明かした。」とあるように、事故当日の午後3時頃には規制庁には報告していたというのであるから、規制委員長が知らないはずはないからである。
※その連絡とは、22日事故当日に、東電から「485リットルの水たまり」「プールから4000リットル溢れ」について、規制庁に連絡していた事。  
福島第2原発3号機燃料プールの冷却停止等 原子力規制委 2016/11/22 TOP
○記者 今回のそういった対応については、特に総括としてはいかがですか。
○田中委員長 (中略)要するに、ポンプがとまったといっても、ある種のトラブルみたいなものですよね。事故とか何かではなくて、そんな深刻な状況ではない。

 
(10) 冷却ポンプ破損防止のために「水位低下」で自動停止
 地震当日の夕刊の記事。東電はポンプをとめたのは、「水位低下」によって、冷却ポンプが壊れるのを防ぐためということだ。では、何故、福島第2原発の3号機だけが「水位低下」となったのか疑問だ。この2−3のポンプの「水位計」の故障等も疑われるのではないか。
福島第二使用済み核燃料プールで冷却停止 揺れで「水位低下」 東京新聞 2016/11/22 TOP
東電の説明では、プールに併設されているタンクの水位計が、揺れに伴う水位変化を「水位低下」と判断。冷却ポンプが壊れるのを防ぐため、ポンプを自動的に停止させたもので、故障などのトラブルではないという。

 
(11) 第2原発の核燃料冷却停止は高所設置が一因
<福島沖地震>第2原発の核燃料冷却停止、高所設置が一因 毎日新聞 2016/11/22 TOP
 原子炉建屋内にある沸騰水型のプールは、原子炉から燃料を取り出した際の移動距離を短くできるメリットがある。しかし建屋上部にあり、揺れの影響を受けやすいとの指摘もある。東京電力をはじめ北陸、中国電力などの原発が沸騰水型だ。

 
(12) スキマサージタンクは直径約2m・高さ約8m
 スキマサージタンクは2mの「水位低下」で自動停止とあるので、2m分の体積を計算してみた。2m分の体積を直径2m、高さ2mの円柱と仮定して体積を計算すると、約6.28m3となる。リットル換算では約6280リットルとなる。現象を単純に考えるなら、約6000リットルが約10分でスキマサージタンクから溢れたと推測される。
福島第二が90分冷却停止、水温0・2度上昇 読売新聞 2016/11/22 TOP
プールにつながる冷却・浄化用のタンク(直径約2メートル、高さ約8メートル)で水面が激しく波打つ「スロッシング現象」が起き、ポンプが自動停止した可能性がある。

 
(13) 冷却停止を東電が報道機関に向けて一斉連絡したのは2時間後
燃料プール冷却停止 福島第2原発 報道連絡2時間後 東奥日報 2016/11/23 TOP
東電の担当者は「地震でタンクの水が揺れて2メートル程度の波が起き、水位の低下として検知したとみられる」としている。(中略)東電が報道機関に向けて一斉連絡したのは冷却停止から約2時間後の午前8時ごろだった。

 
(14) いわき市のガソリンスタンドに車の列が出来た理由は何か
【社説】原発と地震 やはり不安は消えない 東京新聞 2016/11/23 TOP
 福島県いわき市ではガソリンスタンドに車の列ができた。原発からは数十キロも離れているが、原発から放射性物質が放出されるのを恐れた人たちが、遠くに避難できるように給油したのである。最近の同県沿岸部は、新しい商業施設や宿泊施設ができ、一見、日常生活が戻ったような印象を与える。しかし、原発事故のときの混乱や不安を忘れていなかった。それを象徴する給油の列だった。

 
(15) 3号機のみ警報が鳴ったのは他に比べてタンクに貯まる水量が少ないため
「燃料プール」冷却が一時自動停止 福島第2原発・3号機 福島民友 2016/11/23 TOP
 東電は3号機のみ警報が鳴った原因について、ほかのプールに比べてタンクにたまる水の量が少なかったことから、水面が大きく揺れたとみている。

 
(16) 東電から規制委への報告が約1時間遅れても問題視せず
11.22福島県沖地震が示す核燃料プールのリスク たんぽぽ舎 2016/11/24 TOP
 原子力規制委員会はこの事件をできるだけ小さく見せたがった。(中略)○同日の定例会議や記者会見でもポンプ停止の原因を明らかにしない。スロッシングでポンプが止まったとしたならば地震対策上改善が必要だろうに。○NHK記者からの、冷却停止が6時10分であるのに東電から規制委への報告が7時5分と約1時間も遅れた、との指摘に対しても、田中委員長は、報告遅れを問題視しないばかりか、ポンプ停止はトラブルみたいなもの、こういうことはありうる、と他人事のようにそして大げさにしないように答えた。

 
(17) 「水位低下」はプールからの汚染水が「別の設備」へと流れ込んだため
 (12)でスキマサージから溢れたのではないかと推測したが、実際は核燃料プールから「別の設備」に流れ込んでいたとのことだ。スキマサージタンクの2mの水位低下を感知した事実は変わらないので、(12)で推測した水量約6000リットルが核燃料プールから「別の設備」に流れ込んだこととなる。(5)の事故当日の東電の説明図(燃料プール冷却浄化系系統概念図)にはこの「別の設備」なるものは含まれていない。最初から意図的に隠していたのか、設計から外れて後工程で追加したものか不明である。少なくとも東電は「別の設備」なるものが、最初の説明で示されなかった理由を説明すべきだ。
地震で冷却停止、原因は水位低下 福島第2、東電が説明変更 共同通信 2016/11/24 TOP
地震時は揺れにより、プールの水の一部が建屋内の別の設備に流れ出たため、本来は脇にあるタンクに流れ込む水量が減少し、タンク内の水位が低下したとみられる。

 
(18) 「別の設備」へ流れた汚染水は配管つなぎ目から漏れて「485リットルの水たまり」
<福島沖地震>福島第2 停止原因は水位低下 河北新報 2016/11/25 TOP
 ダクトに入った水の一部は配管を伝い、建屋階下の配管のつなぎ目などから漏れ出し、水たまりが見つかった。第2原発2、4号機でも同様の水たまりが見つかり、3号機を含めた量は計約485リットル。外部流出はないという。

 
(19) 事故当日の巡回で「485リットルの水たまり」を見つけていながら発表せず
 東電は事故当日の巡回により、福島第2原発2〜4号機の原子炉建屋内で使用済み核燃料プールから漏れた「485リットル水たまり」を見つけている。そして、二日後の24日に「485リットルの水たまり」の件を発表している。これは、東電の事故隠しと言えるのではないか。東電の隠ぺい体質は福島事故後も、まるで変化していないと感じさせる出来事だ。
福島県沖地震 燃料プール水、流出か 福島第2建屋内 毎日新聞 2016/11/25 TOP
 東電によると、水たまりの数や大きさは調査中だが、建屋外への流出は確認されていない。地震発生を受け、22日に実施した巡回で見つかった。同日には地震の影響により、福島第1原発にある、使用済み核燃料を保管中の共用プール建屋で、プール水の一部があふれ出てできたとみられる水たまり(縦2メートル、横3メートル)が見つかっている。

 
(20) 「485リットルの水たまり」公表遅れは「第2原発は通報案件ではなかった」と説明
第2原発建屋に水たまり 福島県沖地震で、東電公表2日遅れ 福島民友 2016/11/25 TOP
東電は地震発生当日、同2〜4号機で漏えいによる水たまり計11カ所(約485リットル)を確認していたが、公表は2日遅れとなった。公表しなかった理由について東電は、福島民友新聞社の取材に対し「第2原発は通報案件ではなかった」と説明している。

 
(21) 使用済み核燃料プールは緊急事態対策が極端に不十分
地震に弱い使用済み核燃料プール 木原壯林 たんぽぽ舎 2016/11/26 TOP
 例えば、原子炉は炉心溶融を避けるために、バックアップ・ポンプ、バックアップ電源供給システム、バックアップ冷却システムを有し、炉心溶融に備えて、放射性物質封じ込めシステムを持っていますが、使用済み燃料プールについては、それらに比較できるほどのシステムを持っていません。なお、原子炉圧力容器は、高温高圧にも耐える鋼鉄の閉じ込め容器ですが、使用済み燃料プールは、上部が解放されたプールで、閉じ込め効果はありませんし、プール倒壊の可能性も指摘されています。

 
(22) 規制庁がプール水面7センチのダクトに溢れた汚染水は4000リットルと発表
原発は地震に耐えられるのか? 政府交渉 Gアクション 2016/11/28 TOP
規制庁は、22日の地震当日に東電から聞き取りをしたとして、漏れた個所は10か所だが場所は確認していない、3号機プールからの漏れは4000リットル、漏えい水の放射能濃度は基準以下、地震の揺れで、プール水面7センチのところにあるダクトに水が流出、(中略)地震の揺れであふれた4000リットルが、7センチ上のダクトに入った、ダクトから漏えいして確認されたのが485リットルであった

 
(23) 規制庁「485リットルの水たまり」「4000リットルあふれ」の件を6日遅れで公表
地震2日後も東電プレジデントも知らず まさのあつこ ヤフー 2016/12/2 TOP
○増田プレジデント、福島民友の報道内容知らず (中略)「原発再稼働と地震・避難計画 院内集会&政府交渉」で、原子力規制庁の事故対処室の水野大・室長補佐の口から、(8)2〜4号機の使用済み燃料プールから計4000リットルの水が、使用済み燃料プール側面にあるダクトへ流れ込んだという事実が、こぼれ出たのだ。 ○規制庁が知ったのは22日午後3時以降、本社広報は本日も知らず (中略)○22日、規制委員も国会も記者たちも知らず

 
(24) 福島県議会は冷却機能一時停止は県民に大きな不安を与えたとして、廃炉を要求
第二原発廃炉求め意見書 県議会提出へ 冷却トラブル受け 福島民報 2016/12/7 TOP
11月の地震の際、福島第二原発3号機の使用済み燃料プールで冷却機能が一時停止したことで県民に大きな不安を与えた点を踏まえ、国の責任による早急な廃炉を政府、衆参両院などに求める方針だ。
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