[2019_02_07_05]先月の熊本県の震度6弱地震 0.5秒ほどの周期の揺れが増幅(NHK2019年2月7日)
 
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先月の熊本県の震度6弱地震 0.5秒ほどの周期の揺れが増幅

 地震の規模に比べなぜ揺れが大きくなったのか。先月3日、熊本県和水町で震度6弱を観測した地震の波形を専門家が分析したところ、震度の計測に影響が出やすい0.5秒ほどの周期の揺れが、軟弱な地盤の影響で増幅していたことがわかりました。
 先月3日に熊本県で発生したマグ二チュード5.1の地震で、和水町では震度6弱と、地震の規模よりも比較的大きな揺れを観測しました。
 東京大学地震研究所の古村孝志教授が、和水町で観測された地震の波形を分析したところ、隣接する玉名市で観測された波形に比べ、0.5秒ほどの周期の揺れが大きくなっていたことがわかりました。
 この周期は、人が揺れを感じやすいのが特徴で震度の計測にも影響が出やすいということです。
 一方で、住宅などの建物そのものよりも、比較的小さな構造物などに影響が出るため、建物の被害が少なかったとみられるとしています。
 揺れが大きくなった原因について、古村教授は和水町の地下にある柔らかく軟弱な地盤によって、揺れが増幅させられたためだとしています。
 古村教授は、こうした地盤では地震の規模が大きくなれば、さらに大きな揺れになりやすいとしたうえで「地盤が軟弱な川のそばや平野部などでは多くの人が生活している。今回の地震のように規模が小さい地震でも揺れが大きくなり得ることを踏まえ、備えを進めることが大切だ」と話しています。

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