[2019_02_20_04]放射能バラ撒き構想!! 除染土再利用計画とは 放射能汚染された除染土を公共事業に使うのは筋違い なし崩し的に何でもありの放射能被害の後始末をしてはならない 千葉親子 (双葉地方原発反対同盟)(たんぽぽ舎2019年2月20日)
 
参照元
放射能バラ撒き構想!! 除染土再利用計画とは 放射能汚染された除染土を公共事業に使うのは筋違い なし崩し的に何でもありの放射能被害の後始末をしてはならない 千葉親子 (双葉地方原発反対同盟)

◎ 常磐自動車道浪江―南相馬間で4車線化工事の盛土(注)に利用する計画(住民らは事実上の最終処分と反発)。
 高線量の飯舘村長泥地区では実証実験が浮上し2018年12月から園芸作物の栽培。セシウムの移行調べをしている。除染された土壌を農地に転用する。
 二本松市では市道の盛土工事に使う実証実験(住民の反対で頓挫中)那須市で、テニスコート跡地で汚染土を埋め戻す実証実験が予定されているなど様々な計画が浮上している。

◎ 2011年3月11日の東京電力福島第一原発事故が起き、放射能で広大な大地が汚染された。除染のため地面を剥ぎ取った土はフレコンバックに詰められ帰還困難区域の大熊町と双葉町の半分を占める南北約8キロ、1,600ヘクタールに及ぶ広大な「中間貯蔵施設」に集められている。除染土は2,200万立方メートル、東京ドーム18杯分に及ぶといわれている。
 中間貯蔵施設に30年間保管され30年後には最終処分場へ移すとの説明だ。
 30年後の行き場所はあるのか。放射性廃棄物として扱う必要がなくなる
自然減衰には、170年かかるといわれている。

◎ これを国は持て余し「最終処分の低減化を図る」という名目で環境省が、8,000ベクレル以下の土は、道路建設の盛土や防波堤の嵩上げなど公園や農地等の公共事業に使い、5,000ベクレル以下であれば「再生資材」と言い換えて埋め戻すなど農業用土にして全国的に再利用する事を計画している。
 原発事故前の放射性廃棄物の再利用の基準は、1キロ当たり100ベクレルだ。取り除いた汚染土が、全国に拡散される事になりかねない。環境汚染をしたものを公共事業に使うのは筋違いだ。

◎ かつて、住民に甚大な健康被害と環境破壊を引きおこした、足尾鉱毒
事件や4大公害の水俣病の汚染土の扱いは、今まさに、福島県で行なわれ
て来ている除染土再利用計画である。
 国策の名の下に歴史事実を学ばず、公害事件を繰り返してはならないし、既成事実を積み上げて、なし崩し的に何でもありの放射能被害の後始末をしてはならない。
 (「双葉地方原発反対同盟」発行「脱原発情報」2019.2.20 No206より  了承を得て転載)

(注)汚染土で盛り土計画 環境省、常磐自動車道の4車線化工事
  (2019.2.2東京新聞朝刊)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019020202000136.html

KEY_WORD:FUKU1_: