[2019_03_15_05]県民投票条例案 委員会で否決(NHK2019年3月15日)
 
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県民投票条例案 委員会で否決

 東北電力女川原発2号機の再稼働の是非を問う県民投票条例案は14日、総務企画委員会で修正案が提出され、採決の結果、原案、修正案とも自民・公明両党の反対多数で否決されました。
 女川原子力発電所2号機の再稼働の是非を問う県民投票条例案は14日、県議会の総務企画委員会と環境生活農林水産委員会の連合審査会で審議が行われ、条例案を直接請求した市民グループの多々良哲代表が意見陳述を行いました。
 この中で、多々良代表は、「議員と県民でともに考え、熟議を尽くして未来の県民に対する責任を果たすべきだ。県民投票を実現するよう、11万人の県民の願いを込めて心からお願い申し上げる」と述べ、県民投票の実現を訴えました。
 このあと、参考人質疑が行われ、行政法が専門で、成蹊大学法科大学院の武田真一郎教授と地方政治が専門で、東北大学の河村和徳准教授が招かれました。
 この中で、武田教授は、「県民投票で示される民意は政策決定の重要な判断材料となる。県民の意思を聞くことには何の損失もないが、聞かないことには政治不信を高めるという重大な損失が生じるおそれがある」と述べ、県民投票に賛成の立場を示しました。
 一方、河村准教授は、「住民投票をやるとなると、議員はいらないという意見が出てくる。また、賛成か反対かの2択だと少数の声を聞くことができない」と述べ、県民投票に慎重な立場を示しました。
 このあと、総務企画委員会が開かれ、野党会派が公務員も賛否を明らかにして投票を呼びかけることができるという条項を削除するなどした修正案を提出しました。
 そして、採決が行われ、原案、修正案とも自民・公明両党の反対多数で否決されました。
 委員会での採決のあと、条例制定を直接請求した市民グループの多々良哲代表は、記者団に対し、「採決で否決され残念だ。本当に決まるのは15日の本会議なので、1人1人の議員には改めて考えてもらい条例案に賛成してもらいたい」と述べました。

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