[2019_11_13_02]女川原発の重大事故想定の避難計画 住民から不安の声(TBC東北放送2019年11月13日)
 
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女川原発の重大事故想定の避難計画 住民から不安の声

 東北電力女川原子力発電所の重大事故を想定した防災訓練が、12日に続き行われました。13日は、参加した住民が避難のため、宮城県東松島市から岩沼市へ移動しましたが、いざという時に速やかに避難できるのか、計画の実効性に不安の声が聞かれました。
 訓練は、宮城県沖の地震によって被害を受けた女川原発2号機から放射性物質が放出され、30キロ圏内に暮らす住民の避難が必要になったという想定です。東松島市の運動公園に設けられた検査ポイントでは、一時避難を求められた住民が車で訪れ、放射性物質が付着していないか測定を受けました。訓練では、内部被ばくを抑える安定ヨウ素剤も配られましたが、一連の作業が終わるまでに20分程度かかり、参加者からは、不安の声が聞かれました。
 東松島市の避難計画では、約4万人いる市民は、仙台や岩沼、亘理など5つの市と町に避難をすることになっています。
 住民らは2時間近くかけて実際に岩沼市までバスで避難。計画では、岩沼市は、東松島市から約7800人を受け入れることになっていますが、13日に岩沼まで避難したのは、わずか40人でした。実際には、多くの住民が車で避難する可能性があり、懸念の声も聞かれました。
 台風19号への対応を優先し、規模を縮小して行われた訓練には、2日間で約5500人が参加しました。再稼働を巡り、原子力規制委員会の審査が大詰めを迎えている女川原発2号機。年内にも事実上の合格が出る可能性があります。

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