[2019_12_21_04]六ケ所再処理工場の安全審査 断層関連、規制委「妥当」(東奥日報2019年12月21日)
 
 日燃・六ヶ所再処理工場の安全審査に関し、原子力規制委員会は20日の審査会合で、今春から再審議となっていた敷地近くの断層を巡る論点について、原燃の鋭明を「おおむね妥当」(石渡明委員)として了承した。耐震設計の目安となる揺れ「基準地震動」に変更はなく、自然災害を考慮して設計の基準を決める「地震・津波」審査の主要な議論は終結。年明けに会合を複数回開き、この審査は終了となる見通し。
 六ケ所再処理工場の安全審査 断層関連、規制委「妥当」一方、地震・津波と大別される設備面の審査は主要な論点が残り、安全審査の全体としては終結のめどが立っていない。規制委は2019年度内に事実上の合格となる可能性を「微妙」(更田豊志委員長)としている。
 燃・六ヶ所再処理工場の安全審査に関し、原子力規制委員会は20日の審査会合で、今春から再審議となっていた敷地近くの断層を巡る論点について、原燃の鋭明を「おおむね妥当」(石渡明委員)として了承した。耐震設計の目安となる揺れ「基準地震動」に変更はなく、自然災害を考慮して設計の基準を決める「地震・津波」審査の主要な議論は終結。年明けに会合を複数回開き、この審査は終了となる見通し。20日の審査会合は、敷地に近く基準地震動の評価に影響する出戸西方断層や周辺の地質について、原燃の説明を審議した。この断層を巡る議論は過去に終結していたものの、原燃の評価と異なる知見が新たに発表されたことによって今春、再び審議の対象となった。
 原燃はボーリングなど追加調査を重ねて地質データを拡充。従来通り断層の長さは約11キロで変わりなく、考慮すべき別の活断層が周辺にないことも裏付けた。
 規制委側の審査チームは断層を巡る原燃の説明を了承。設備面の審査で浮上した冷却塔の移設を巡り、設置場所の地盤に関する確認を追加で求めたが、地震・津波審査の主要な論点は審議を終えた。会合後、審査を担当する原燃幹部は報道陣に「努力が報われてほっとしている」と述べた。
 (佐々木大輔)

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