[2021_02_07_02]宮城・丸森で除染土処分試験 東北で初 草木と分別、安全性検証 環境省(河北新報2021年2月7日)
 
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宮城・丸森で除染土処分試験 東北で初 草木と分別、安全性検証 環境省

 東京電力福島第1原発事故に伴う福島県外での除染で生じた土の埋め立て処分に向け、環境省は新年度、宮城県丸森町で実証試験を開始する。関東地方での試験で周辺環境への影響がないことを確認したが、町内では草木類が混在した除染土を対象とし、分別による安全性を検証する。
 東北での実証試験は丸森町が初めて。町内25カ所の仮置き場に除染土は計約1万立方メートルが保管されている。実証試験は一部の仮置き場にある除染土で行う。草木類と分別した土を埋め立て、周辺の空間放射線量などを測定する。実施期間は未定。
 環境省は福島県を除く東北・関東7県の除染土の処分方法を決めるため、茨城県東海村と栃木県那須町で2018年から埋め立ての実証試験を実施。周辺の空間放射線量や浸透水の放射能濃度、作業員の被ばく線量などに問題はなかったとの結果をまとめた。
 丸森町内でも同様の調査を通じ、実例や安全性のデータを増やす考え。草木類が交じった除染土の処理方法について懸念する自治体があるため、分別作業を経て実証試験を進める。
 町は「処分への動きが少しでも前へ進むように試験を行ってもらうことにした」と説明。最終的な埋め立て処分は町外で実施するよう国に求めている。
 福島県以外の東北・関東7県には、20年3月末現在で約33万立方メートルの除染土が保管されている。
河北新報
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