[2021_03_13_01]秋本衆院議員 水戸の「脱原発」講演の辞退を 自民県議が二階幹事長に申し入れ(東京新聞2021年3月13日)
 
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秋本衆院議員 水戸の「脱原発」講演の辞退を 自民県議が二階幹事長に申し入れ

 自民党の秋本真利衆院議員(千葉9区)が今月二十八日に水戸市で予定している「脱原発」講演会に暗雲が立ち込めている。開催に反発する党茨城県連所属の県議が十二日、東京・永田町の党本部で二階俊博幹事長と面会。秋本氏に講演の辞退を促し、従わない場合は処分を検討するよう申し入れた。主催者に野党関係者が含まれることを問題視している。 (宮尾幹成)
 申し入れには県連の海野透会長代行、葉梨衛会長代理、西條昌良幹事長と、日本原子力発電東海第二原発が立地する東海村選出の下路健次郎氏が参加した。
 秋本氏は超党派の議員連盟「原発ゼロの会」に所属し、自民党では再生可能エネルギー普及拡大議連事務局長を務める党内きっての脱原発派。講演会は「自民党発!『原発のない国へ』宣言」(東京新聞)の出版を記念して企画された。
 主催者の「水戸講演会実行委員会」には、市民らのほか、立憲民主党などの地方議員も加わっている。下路氏は申し入れに先立ち、本紙の取材に「秋本氏が脱原発の論陣を張ることに異議を唱えるものではないが、地元の事情を顧みず、反対勢力に呼ばれて県連に断りもなしに来るのは反党行為だ」と訴えた。
 申し入れに同席した柴山昌彦・党幹事長代理は「今日は結論は出ていない」と説明。開催が告知されている講演会を中止に追い込めば批判を浴びるリスクもあるため、慎重に落としどころを探る構えだ。
 党本部への申し入れがあったことについて、秋本氏は「地元の切実な声はよく分かる。熟慮して対応したい」と話している。
 講演会の実行委メンバーの一人は「党派を超えて原発・エネルギー政策を勉強するのが目的で、他意はない。自民党は懐の深さを見せてほしい」と求めた。
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