[2021_03_18_07]東海第2原発の運転差し止め命じる 住民側勝訴 水戸地裁判決(毎日新聞2021年3月18日)
 
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東海第2原発の運転差し止め命じる 住民側勝訴 水戸地裁判決

 日本原子力発電の東海第2原発(茨城県東海村)の運転差し止めを周辺住民ら224人が求めた訴訟の判決で、水戸地裁(前田英子裁判長)は18日、住民側の訴えを認め、原電に運転の差し止めを命じた。
 住民側は、原電が、想定される最大規模の揺れを示す「基準地震動」を算定する際に、過去の揺れの平均値のみを根拠とし、「ばらつきを考慮していなかった」と主張。原電は揺れを過小評価しており、原発の耐震安全性が不十分だと訴えていた。
 原電側は「最新の科学的・技術的知見に加え、調査したデータを踏まえて地震動評価を行った」と反論。揺れの影響を考慮した上で基準地震動を計算値の1・5倍に設定したとして妥当性を訴えていた。
 東海第2原発は2011年3月の東日本大震災で最大5・4メートルの津波に襲われ外部電源を一時喪失し、地震の揺れで緊急停止した。同年5月に定期点検を迎え、その後は再稼働していない。原子力規制委員会は18年11月、原則廃炉となる運転開始から40年を前に、最長20年の延長を認可した。【森永亨】
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